さは)” の例文
旧字:
ふ。其処そこしぶりながら備中守びつちうのかみ差出さしだうでを、片手かたて握添にぎりそへて、大根だいこんおろしにズイとしごく。とえゝ、くすぐつたいどころさはぎか。それだけでしびれるばかり。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたし畢生ひつせい幸福かうふくかげえてしまつたかのやうにむねさはがせ、いそいで引出ひきだしてた。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
さはち、鳥はさへづる。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
わかいものをれて、どたばた引上ひきあげる時分じぶんには、部屋へやまへから階子段はしごだんうへけて、女中ぢよちゆうまじりに、人立ひとだちがするくらゐ、二階にかいしたなにとなくさはつ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)