“物騒”のいろいろな読み方と例文
旧字:物騷
読み方割合
ぶっそう80.0%
ものさわ12.7%
ぶつさう5.5%
ものざわ1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのとしも段々せまって、とう/\慶応三年のくれになって、世の中が物騒ぶっそうになって来たから、生徒も自然にその影響をこうむらなければならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
くこといま幾干いくばくならず、予に先むじて駈込かけこみたる犬は奥深く進みて見えずなりしが、哬呀あなや何事なにごとおこりしぞ、乳虎にうこ一声いつせい高く吠えて藪中さうちうにはか物騒ものさわがし
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
友だち だが、物騒ぶつさうな話ぢやないか。さうなると、女房や娘はうつかり外へも出されない訳だからね。
世之助の話 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
行宮あんぐう延暦寺根本中堂えんりゃくじこんぽんちゅうどうのうちでは、かねてからのおしたくだったが、今暁はもう暗いうちからの物騒ものざわめきで、おめしになる鳳輦ほうれんも、きざはしの下の轅台ながえだいにすえられ、みかどの出御しゅつぎょ
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)