“波騒”のいろいろな読み方と例文
旧字:波騷
読み方割合
なみさい44.4%
なみざい33.3%
なみざ22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠い塀のそとからは師直の軍勢が波騒なみさいの中に似るここへ、最後の返答をうながすようなどよめきを朝と共に性急にしていた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
関門海峡は、この日も北九州名物といってよい冬風の波騒なみざいだった。これあるがために、名物の河豚ふぐも一だん名声を高めたのかもしれない。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
霧もふかく、夜も明けきれていないので、柳の木々は、しずくをもち、大河の水もまだ眠たげで、江口の岸に、波騒なみざいも立てていない。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)