さは)” の例文
新字:
天利てんりにて、晝食ちうじき料理屋れうりやかどにて小杉天外氏こすぎてんぐわいしふ。それより函嶺はこねおもむ途中とちう電鐵でんてつ線路せんろまよあぶなはしわたることなどあり、午後四時半ごごよじはんたふさはちやく
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この身延みのぶさはと申す處は、甲斐の國飯井野いひゐの御牧みまき波木井はきゐ箇郷かがうの内、波木井郷はきゐがう戊亥いぬゐの隅にあたりて候。
馬籠まごめむらはづれには、すぎえたさはさかひにしまして、べつたうげといふ名前なまへちいさなむらがあります。このたうげに、馬籠まごめに、湯舟澤ゆぶねざはと、それだけのさんそん一緒いつしよにして神坂村みさかむらひました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
思ひは暗きさはがくれ
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
すゝみ申樣天一坊樣御身分の儀は只今たゞいまの書付にてくはしく御承知ならんが御腹の儀御不審ふしんもつともに存候されば拙者より委細ゐさい申上べしそもたう將軍樣紀州きしう和歌山わかやま加納將監方かなふしやうげんかたに御部屋住にて渡らせ給ふせつ將監しやうげんさい召使めしつか腰元こしもとさはと申婦女ふぢよ上樣うへさま御情おんなさけかけさせられ御胤を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お前のお娘のうみまごありて幼年にはてられしやは又如何なる人の子にてありしぞととふに婆は彌々いよ/\涙にくれながらも語り出るやうわしさはといふ娘あり御城下の加納將監樣といふへ奉公に參らせしが其頃將監樣しやうげんさまに徳太郎樣と申す太守樣たいしゆさまの若君が御預おあづかりにてわたらせ給へり其若君が早晩いつか澤の井に御手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ひくくし申けるは此度藤が原より召連れ候者ありたゞ今御次にひかへさせたり其中一人の若人わかうど吉兵衞と申す者實は生國しやうこく紀州きしう名草郡なぐさのごほり平野村ひらのむらなる感應院かんおうゐんと申す修驗者しゆけんじや弟子でしにて寶澤と申す者なりしが今より十餘年前此平野村にお三婆といふ産婆とりあげばゝありそのむすめさはの井と云が紀州家の家老職からうしよく加納將監かなふしやうげん方へ奉公せし折將軍家は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)