“井”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
57.1%
14.3%
いど12.2%
ゐど5.1%
カア3.1%
カハ2.0%
2.0%
いげた1.0%
じやう1.0%
せい1.0%
1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寺の門、町はずれから見たる日光群山、桑畑のとり、路傍の、うどんひもかわと書いた大和障子やまとしょうじなどの写生がだんだんできた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
で、翌日は、早くから、同勢十二人がお茶の水駅へ集合し、そこから省線で吉祥寺まで行き、ぞろぞろとかしら公園へ繰り込んだ。
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
村落には石のいどがあって、その辺は殊にやなぎが多い。楊の下にはしん国人がかごをひらいてかにを売っている。蟹の大なるは尺を越えたのもある。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
君が御名みなさちの井の、ゐどのほとりの常磐木ときはぎや、落葉木らくえふぼく若葉わかばして、青葉あをばとなりて、落葉おちばして、としまた年と空宮くうきうに年はうつりぬ四十五しじふいつ
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
而も其中、最大切に考へられてゐるのは、カアの神・家の神・五穀の神・太陽神・御嶽の神・骨霊コチマブイなどである。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
殿川屋敷のカハに沈んでゐる椀も、河童と因縁の浅からぬものなのである。他界の妻の残して行つたものゝ伝へも、段々ある。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
追白、此便ニ森玄道ニ申遣セし事ハ実ニ小事件ながら実にむごそふなるヿなれバ、森及藤助太夫共より申上候得バ、宜しく御聞取奉願候。(但シ下の関へ参りたる長崎の売人の事ナリ。)
地図にいげたの印がついていて、その傍に、「南部邸用水溜井戸」と朱書がしてある。加十は南部甲斐守の邸の井戸の中に落ち込んだのだ。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
解はつのに刀に牛なり。牛の字をせいに誤るが多し。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
或は井子カハゴ・かごなど言ふ類例から推すと、「」から出たものが、聯想で、猿猴其まゝ「ゑんこう」とも発音したのかも知れない。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)