“市井”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しせい93.1%
しせゐ3.9%
まち2.0%
しせち1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近来市井しせいに見かける俗悪な色彩のペンキ塗のブリキ製玩具の如きは、幼年教育の上からいうも害あって益なかるべしと思うのである。
土俗玩具の話 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
が、この市井しせゐの一些事さじらしい『揚羽あげはのお艶』の噂が、飛んだ凄まじい事件に發展しやうとは、錢形平次も思ひ及ばぬことだつたに違ひありません。
それから、その次にレンズを動かしたはずみに、大ぜいの市井まちの人々の姿が映りました、その中に、ふと私は非常に綺麗な娘さんの顔を見つけました。
風船美人 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
春は去つてまさに夏ならんとする市井しせちの情調のなほ掬すべきものあるを思ひ、却て愁思を動した事があつた。
十年振:一名京都紀行 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)