“市井人”の読み方と例文
読み方割合
しせいじん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
などと、貧乏人に金を貸して、萬兩分限にでもならうと言ふ金右衞門に取つては、錢形平次も、貧乏な一市井人しせいじんでしかありません。
不断はまことに素直な市井人しせいじんとして、積極的な現世主義者として、また数多い家族の善良な扶養者としてあけくれ送つてゐる。
大凶の籤 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
あの、微笑の、能面のうめんになりましょう。この世の中で、その発言に権威を持つためには、まず、つつましい一般市井人しせいじんの家を営み、その日常生活の形式に於いて、無慾。
春の盗賊 (新字新仮名) / 太宰治(著)