“古井”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふるゐ45.5%
ふるい27.3%
こい9.1%
こび9.1%
こせい9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あかるきよりくらきにところくらきよりあかるきにづるところいしひ、たけひ、まがきち、たゝずみ、馬蘭ばらんなかの、古井ふるゐわきに、むらさきおもかげなきはあらず。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
重井おもい葉石はいし古井ふるいらの諸氏が名古屋より到着のはずなりければ、さきに着阪ちゃくはんせる同志と共に停車場ステーションまで出迎えしに、間もなく到着して妾らより贈れる花束を受け
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
ストップ! 古井こいの白い鉄橋の上で、私は驚いて自動車を飛び降りた。その相迫った峡谷のみどりの深さ、水のあおくて豊かさ。何とまた鬱蒼うっそうとして幽邃ゆうすい下手しもての一つ小島の風致であろう。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
高山の上の水源地から流れて来てこの古井こびで初めて木曾川に入るのだとまた一人が傍から教へてくれた。ぢやあ、あの広いのが木曾川だなと思へてきた。
日本ライン (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
よはひはなほ六十に遠けれど、かしらおびただし白髪しらがにて、長く生ひたるひげなども六分は白く、かたちせたれどいまだ老のおとろへも見えず、眉目温厚びもくおんこうにしてすこぶ古井こせい波無きの風あり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)