古井こい)” の例文
ストップ! 古井こいの白い鉄橋の上で、私は驚いて自動車を飛び降りた。その相迫った峡谷のみどりの深さ、水のあおくて豊かさ。何とまた鬱蒼うっそうとして幽邃ゆうすい下手しもての一つ小島の風致であろう。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
この川はと聞くと飛騨川とたれか答えた。高山たかやまの上の水源地から流れて来てこの古井こいで初めて木曾川にるのだとまた一人がかたわらから教えてくれた。じゃあ、あの広いのが木曾川だなと思えて来た。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)