“意”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こころ39.9%
18.0%
つもり15.9%
こゝろ10.7%
おも6.0%
つも3.4%
1.3%
いみ1.3%
おもえ0.4%
こゝろばせ0.4%
おもい0.4%
むね0.4%
もよほし0.4%
0.4%
オモ0.4%
コヽロ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と答へたが、其顔に言ふ許りなき感謝のこころたたへて、『一寸。』と智恵子に会釈して立つ。いそがしく涙を拭つて、隔ての障子を開けた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
本當ほんたうにね。にいさんにさへ御金おかねがあると、うでもしてげること出來できるんだけれども」と、御世辭おせじでもなんでもない、同情どうじやうへうした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「おいおいマリア、どうしたものだ。そう嫌うにもあたるまい。まんざらの男振りでもないつもりだ。いう事を聞きな、いう事を聞きな」
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
Kさんのその時分じぶんうたに、わがはしやぎし心は晩秋ばんしう蔓草つるくさごとくから/\と空鳴からなりするといふやうなこゝろがあつたやうにおぼえてゐます。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
そはもし衣にだにもさはらばいえんとおもへばなりイエスふりかへりをんなを見て曰けるはむすめよ心安かれ爾の信仰なんぢを愈せり即ち婦この時よりいゆ
忘れがたみ (新字新仮名) / 原民喜(著)
持つつもりでございますが、さて故郷というところは案外予言者を入れぬもので、襤褸ぼろを纏った私などはさぞ虐待されることでございましょう
𤢖の一件がにかかるのと、二つには何と無しに此地こっちの方へ足が向いたと云うに過ぎないのである。けれども、彼女かれは酔っていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
権兵衛は小右衛門のことばいみがはっきり判った。権兵衛はじっと考え込んだ。小右衛門と政平の二人は、すぐ馬の傍へ往って馬に乗った。
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
一、七月九日一通り大原公の事、鯖江要駕ようがの事等を申立てたり。はじおもえらく、これらの事幕にもすでに諜知すべければ、明白に申立てたる方かえってよろしきなりと。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
神のみもとに歸るにあたりて缺くべからざるところの物を涙にましむる魂よ、わがために少時しばらく汝の大いなるこゝろばせを抑へて 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
喜ぶとおもいの外、彼女はその招待状を食卓の上に投げつけた。そして、如何にも蔑すんだ様子を面にあらわして
頸飾り (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
現在の彼は、「我が審判さばきはたゞし、そはわがむねを行ふことを求めず、我を遺しし父のむねを行ふことを求むればなり、」
三太郎の日記 第二 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)
我国の雪意ゆきもよひ暖国だんこくひとしからず。およそ九月のなかばより霜をおきて寒気次第しだいはげしく、九月の末にいたれ殺風さつふうはだへ侵入をかし冬枯ふゆがれ諸木しよぼくおとし、天色てんしよくせふ/\として日のひかりざる事連日れんじつ是雪のもよほし也。
草葉くさばつゆえてしまはねばならぬのであるから成敗せいばいもとより豫期よきがたいが、出來得できうけの手段しゆだんつくさねばならぬとかんがへたので、つひけつして、吾等われらこの急難きふなんをば
カカルトキオモワザリキ、将星チントシテ、我今生コンジョウノ命スデニ終ラントスルヲ天ノ告ゲ給ウアラントハ。——謹ンデ静夜ヲ仰ギ、アキラカナル天心ニモウス。北極元辰ゲンシンモマタ天慈ヲ垂レ地上ノタンヲ聞キ給エ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後世漸く本のコヽロが忘却せられ、更に他の依代を其上に加ふるに到つたのかと思ふ。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)