“意地張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いじば28.6%
いじばり28.6%
いじっぱり14.3%
いじッぱ14.3%
いぢばり14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
又右衛門は甚左衛門と同家中だから敵の顔を知らぬ上に於て、甚左の意地張いじばって又五郎の前に立っているのを利用するにかぎる。甚左衛門はそうと知っているがそれを避けて匿れる程の策も持たない。
鍵屋の辻 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
僕は意地張いじばりという点において、どっちかというとむしろ陰性の癇癪持かんしゃくもちだから、発作ほっさに心をおそわれた人が急に理性のために喰い留められて
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「多勢子供もってみたが、こんな意地張いじっぱりは一人もありゃしない」母親はお島をひねりもつぶしたいような調子で父親と争った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そこはてかけものの悲しさですかね。どうして……当人そんなぐうたらじゃないはずです。意地張いじッぱりもちっと可恐こわいようなおんなでね。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鴈治郎と歌右衛門とが大阪での顔合せが、梅玉父子ばいぎよくおやこ意地張いぢばりから急に沙汰止さたやみになつたので、いつものやうに大阪俳優の大顔寄せといふ事になり、旅興行の延若えんじやくへその旨を通じると、延若は承知しない。