“延若”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんじゃく50.0%
えんじやく50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は5+5を羽左衛門うざえもんがやると100となったり、延若えんじゃくがやると55となったり、天勝てんかつがやると消えせたりするような事をおおいに面白がる性分しょうぶんなのである。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
延若えんじゃくだの団十郎だんじゅうろうだの蝦十郎えびじゅうろうだの、名優の名がそのころ彼の耳についていた。金が夢のようにつかいはたされて、彼らが零落の淵に沈む前に、そうしたこの町相当の享楽時代があった。
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
たとへば仮りに、地方性を極度に異にすると見えた実川延若えんじやく氏を持つて来て、比較に据ゑて見る。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
鴈治郎と歌右衛門とが大阪での顔合せが、梅玉父子ばいぎよくおやこ意地張いぢばりから急に沙汰止さたやみになつたので、いつものやうに大阪俳優の大顔寄せといふ事になり、旅興行の延若えんじやくへその旨を通じると、延若は承知しない。