“厚意”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうい70.6%
かうゐ5.9%
こころ5.9%
こころざし5.9%
こゝろざし5.9%
なさけ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とほりかゝつた見知越みしりごしの、みうらと書店しよてん厚意こういで、茣蓙ござ二枚にまいと、番傘ばんがさりて、すなきまはすなか這々はふ/\ていかへつてた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たゞ如何いかにしてこの厚意かうゐむくいんかとの一念いちねん
朝夕あけくれ黄金丸が傍にかしずきて、何くれとなく忠実まめやかに働くにぞ、黄金丸もその厚意こころよみし、なさけかけて使ひけるが、もとこの阿駒といふ鼠は、去る香具師こうぐしに飼はれて、種々さまざまの芸を仕込まれ
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
... さればわれその厚意こころざしで、おつつけ彼の黒衣とやらんをうって、爾がためにうらみすすがん。心安く成仏じょうぶつせよ」「こは有難き御命おおせかな。かくては思ひ置くこともなし、くわが咽喉のどみたまへ」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
うち女中ぢよちうなさけで。……あへ女中ぢよちうなさけふ。——さい臺所だいどころから葡萄酒ぶだうしゆ二罎にびん持出もちだすとふにいたつては生命いのちがけである。けちにたくはへた正宗まさむね臺所だいどころみなながれた。葡萄酒ぶだうしゆ安値やすいのだが、厚意こゝろざし高價たかい。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その以前からせがれの縁で、お絹にも厚意なさけを受けた。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)