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厚意
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こうい
ふりがな文庫
“
厚意
(
こうい
)” の例文
通
(
とほ
)
りかゝつた
見知越
(
みしりごし
)
の、みうらと
言
(
い
)
ふ
書店
(
しよてん
)
の
厚意
(
こうい
)
で、
茣蓙
(
ござ
)
を
二枚
(
にまい
)
と、
番傘
(
ばんがさ
)
を
借
(
か
)
りて、
砂
(
すな
)
の
吹
(
ふ
)
きまはす
中
(
なか
)
を
這々
(
はふ/\
)
の
體
(
てい
)
で
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然
(
しか
)
し
卯平
(
うへい
)
は
其
(
そ
)
の
僅少
(
きんせう
)
な
厚意
(
こうい
)
に
對
(
たい
)
して
窪
(
くぼ
)
んだ
茶色
(
ちやいろ
)
の
眼
(
め
)
を
蹙
(
しが
)
める
樣
(
やう
)
にして、
洗
(
あら
)
ひもせぬ
殼
(
から
)
の
兩端
(
りやうはし
)
に
小
(
ちひ
)
さな
穴
(
あな
)
を
穿
(
うが
)
つて
啜
(
すゝ
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
このとき、
真坊
(
しんぼう
)
は、
和尚
(
おしょう
)
さまの
厚意
(
こうい
)
をうれしく
思
(
おも
)
って、この
後
(
のち
)
、はちの
巣
(
す
)
に
石
(
いし
)
を
投
(
な
)
げまいと
心
(
こころ
)
に
誓
(
ちか
)
ったのであります。
真坊と和尚さま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
召されてミュンヘンに
赴
(
おもむ
)
いたワグナーに幾多の敵と
妨
(
さまた
)
げとはあったにしても、国王の
厚意
(
こうい
)
でルツェルン湖のほとりに閑居し、若きコジマと結婚して、愛児ジークフリートを挙げ
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
とかくして滞在中
川上音二郎
(
かわかみおとじろう
)
の
一行
(
いっこう
)
、岡山市
柳川座
(
やながわざ
)
に乗り込み、大阪事件を芝居に仕組みて開場のはずなれば、是非見物し給われとの事に、
厚意
(
こうい
)
黙止
(
もだし
)
がたく、一日両親を伴いて行き見るに
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
▼ もっと見る
かるくその
厚意
(
こうい
)
を
謝
(
しゃ
)
したうえで、れいの宿泊所問題につき、じぶんたちはロロー殿下とともに起きふしするのがいいと思うから、いっしょに地下室に入れてもらいたいと、その用件をのべた。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
安藤は
去
(
さ
)
ってから三日めに、
車
(
くるま
)
を用意して
自身
(
じしん
)
むかえにきた。花前は安藤のいうことをこばまなかった。いよいよ家をでるときには主人にも、ややひととおりのあいさつをして、
厚意
(
こうい
)
を
謝
(
しゃ
)
した。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
唯応
三
爛酔報
二
厚意
一
唯
(
た
)
だ
応
(
まさ
)
に
爛酔
(
らんすい
)
して
厚意
(
こうい
)
に
報
(
むく
)
ゆべく
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
その
厚意
(
こうい
)
今なお
寸時
(
すんじ
)
も
忘
(
わす
)
るること
能
(
あた
)
わず。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
翌年
(
よくねん
)
一月
(
いちぐわつ
)
、
親類見舞
(
しんるゐみまひ
)
に、
夫人
(
ふじん
)
が
上京
(
じやうきやう
)
する。ついでに、
茅屋
(
ばうをく
)
に
立寄
(
たちよ
)
るといふ
音信
(
たより
)
をうけた。ところで、いま
更
(
さら
)
狼狽
(
らうばい
)
したのは、その
時
(
とき
)
の
厚意
(
こうい
)
の
萬分
(
まんぶん
)
の
一
(
いち
)
に
報
(
むく
)
ゆるのに
手段
(
しゆだん
)
がなかつたためである。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
紅
(
あか
)
いたすきをかけた、
出征兵
(
しゅっせいへい
)
は、
正
(
ただ
)
しく、つつましく、
立
(
た
)
って、みんなの
厚意
(
こうい
)
に
感謝
(
かんしゃ
)
していました。それは、
徳蔵
(
とくぞう
)
さんが、
送
(
おく
)
られたときの
姿
(
すがた
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
させます。まったく
同
(
おな
)
じでありました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
弴
(
とん
)
さんの
厚意
(
こうい
)
だし、
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
いたら
聞分
(
きゝわ
)
けて、
一枚
(
いちまい
)
づゝ
名
(
な
)
でもつけようと
思
(
おも
)
ふと、
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れてもククとも
鳴
(
な
)
かない。パチヤリと
水
(
みづ
)
の
音
(
おと
)
もさせなければ、
其
(
そ
)
の
晩
(
ばん
)
はまた
寂寞
(
しん
)
として
風
(
かぜ
)
さへ
吹
(
ふ
)
かない。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“厚意”の意味
《名詞》
厚意(こうい)
思いやりや厚い情けがある心。
(出典:Wiktionary)
厚
常用漢字
小5
部首:⼚
9画
意
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
“厚”で始まる語句
厚
厚顔
厚司
厚誼
厚情
厚木
厚狭
厚衾
厚東
厚子