“上京”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かみぎょう39.1%
じやうきやう26.1%
じょうきょう8.7%
かみぎやう8.7%
かみ4.3%
かみきょう4.3%
4.3%
カミギョウ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほとんど毎夜のように上京かみぎょうの方から遠い道を電車に乗って出て来ては路次の中に忍んで、女の欞子れんじの窓の下にそっと立っていた。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
上京じやうきやうして、はじめの歸省きせいで、それが病氣びやうきのためであつた。其頃そのころ學生がくせい肺病はいびやうむすめてた。書生しよせい脚氣かつけ年増としまにもかない。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すっかりわすれていた、とにかく都合つごうがえい、それではきょうさっそく上京じょうきょうして、あの人に相談そうだんしてみよう、時重ときしげ先生が心配してくれ、きっとどうにかなる
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
陰陽博士おんやうはくしで聞えた安倍晴明あべのせいめいの後裔が京都の上京かみぎやうに住んでゐる。ある時日のかたいそあしで一条戻り橋を通りかゝると、橋の下から
まだまだあんたはん、たんと持っていましたのどすけど、上京かみから祇園町こっちゃへ来るようになった時、みんな売ってしまいましたのどす。
黒髪 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
古い京をいやが上にびよと降る糠雨ぬかあめが、赤い腹を空に見せていと行く乙鳥つばくらこたえるほど繁くなったとき、下京しもきょう上京かみきょうもしめやかにれて、三十六峰さんじゅうろっぽうみどりの底に、音は友禅ゆうぜんべにを溶いて
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼奴きゃつ一週間後でなければ上京られないと言って来たから、帳場に彼奴きゃつのことを言っておかなかったのだ。まアいいサ、上京て来てくれたに越したことはない。これから二人で出かけよう。」
疲労 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
京都キョウト上京カミギョウ浄福寺通ジョウフクジドオリ金箔キンパク斎藤サイトウ方ヨリ同人方雇人小林茂三コバヤシシゲゾウ(二三)ノ家出保護願ノ郵書ヲ受理シタル大津警察署ニオイテハ、偶々タマタマソノ人相着衣ト本件被害者ノソレト符合スル点アルヲ以テ
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)