“友禅”のいろいろな読み方と例文
旧字:友禪
読み方割合
ゆうぜん93.8%
いうぜん6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるいはほうけあるは永日ののどかさを友禅ゆうぜんのごと点々といろどっているけしき……いつの間にやら、春はどこにでも来ていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ふと見ると、屏風の蔭に、友禅ゆうぜん小蒲団こぶとんをかけて、枕元に朱羅宇しゅらおのきせるを寄せ、黒八を掛けた丹前にくるまッていた男がある。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
香水河と云つたユヱ河に添つた遊歩道には、カンナや鉄線花が友禅いうぜんのやうに華やかだつた。椰子やし檳榔びんらう、ハシドイが到る処に茂つてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
晶子はレエニ夫人に日本の扇や友禅いうぜんを捧げた。夫人もまた有名な詩人である。氏は夫人が近年病気がちである事を話して、日晶子を招待せうだいして夫人に引合ひきあはさうと云はれた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)