“歩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ある51.4%
あゆ11.2%
ほ6.2%
ぶ6.1%
ぽ5.1%
あゆみ4.6%
あ4.6%
あし4.0%
ふ2.0%
あり1.5%
ひろ0.7%
あるき0.6%
かち0.5%
たち0.2%
あん0.1%
あう0.1%
あるい0.1%
あるく0.1%
あーる0.1%
てく0.1%
どま0.1%
ひょう0.1%
や0.1%
ゆ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四国(しこく)の島(しま)へ渡(わた)って、海(うみ)ばたの村(むら)を托鉢(たくはつ)して歩(ある)いているうちに、ある日いつどこで道(みち)を間違(まちが)えたか、山の中へ迷(まよ)い込(こ)んでしまいました。
人馬 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
日影なおあぶずりの端(は)に躊(た)ゆたうころ、川口の浅瀬を村の若者二人、はだか馬に跨(またが)りて静かに歩(あゆ)ます、画めきたるを見ることもあり。
たき火 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
只一四二烈婦(さかしめ)のみ主(ぬし)が秋を約(ちか)ひ給ふを守りて、家を出で給はず。翁も又一四三足(あし)蹇(なへ)ぎて百歩(ほ)を難(かた)しとすれば、深く閉(た)てこもりて出でず。
此(こ)の一歩(ぶ)に身(み)のかはを剥(は)がれたために可惜(をし)や、お春(はる)と云(い)ふ其(そ)の娘(むすめ)は繼母(まゝはゝ)のために手酷(てひど)き折檻(せつかん)を受(う)けて、身投(みな)げをしたが、其(それ)も後(のち)の事(こと)。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「どいておくれ。」と、男(おとこ)は、ぶあいそうにいった。少年(しょうねん)は、一歩(ぽ)退(の)いて、目(め)を細(ほそ)くして、雲切(くもぎ)れのした秋(あき)の空(そら)を仰(あお)いでいました。
火を点ず (新字新仮名) / 小川未明(著)
光いよ/\はげしくして歩(あゆみ)いよ/\遲き日は、見る處の異なるにつれてこゝかしこにあらはるゝ亭午の圈を占めゐたり 一〇三—一〇五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「探(さが)したぞ。こんたな処(どご)まで来て。何(な)して黙って彼処(あそご)に居なぃがった。おぢいさん、うんと心配してるぞ。さ、早く歩(あ)べ。」
種山ヶ原 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
陰陽博士(おんやうはくし)で聞えた安倍晴明(あべのせいめい)の後裔が京都の上京(かみぎやう)に住んでゐる。ある時日の暮(く)れ方(かた)に急(いそ)ぎ歩(あし)で一条戻り橋を通りかゝると、橋の下から
と云(い)ふ、宗桂(そうけい)が歩(ふ)のあしらひより、番太郎(ばんたらう)の桂馬(けいま)の方(はう)が、豪(えら)さうに見(み)える習(ならはし)で、お組(くみ)は感心(かんしん)したらしかつた。然(さ)もさうずと千助(せんすけ)が益々(ます/\)附入(つけい)る。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
かの女の子の五つばかりなる、本院の西の対(たい)に遊び歩(あり)きけるを呼び寄せて、母に見せ奉れとて腕(かひな)に書きつけ侍りける。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「どうじゃ範宴、きょうは、わしに尾(つ)いてこないか」陽が暖かくて、梅花(うめ)の薫(かん)ばしい日であった。庭さきでも歩(ひろ)うように、慈円はかろく彼にすすめる。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
凝如(じつ)としていても爲方(しかた)が無いので、バレツトも平筆(ふで)も、臺の上に放(ほう)ツたらかしたまゝ、ふいと起(た)ツて室(へや)の内を歩(あるき)廻ツて見る。それでも氣は變らない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
さすがに怒った寄せ手の勢は、欺(あざむ)かれるとは夢にも知らず、先陣にあたった五百余人、馬乗り放して歩(かち)だちとなり、喚いて門内へ駈け込んだ。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
百樹曰、小千谷(をぢや)の因(ちなみ)にいふ、余(よ)小千谷の岩居(がんきよ)が家に旅宿せし時(天保七年八月)或日(あるひ)筆(ふで)を採(とる)に倦(うみ)、山水の秋景(しうけい)を観(み)ばやとて独(ひとり)歩(たち)いで、小千谷の前に流るゝ川に臨岡(のぞむをか)にのぼり、用意したる書(しよ)をかく。
「そこに突立っていたって、探し物は出て来やしませんよ、歩いてごらんなさい、小柄で華奢で歩(あん)よのお上手なお方」
八「はせな、身体(かあだ)が痺(すび)れて歩(あう)けねい、立(さ)す事が出来(ぜき)ねい、ホリャ困っさな、女中衆(ぞつうす)/\」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
二人(ふたり)の言葉は一寸(ちよつ)と途断(とぎ)れた。そして何所(どこ)へともなく目的(あてど)なく歩(あるい)て居るのである。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
いつもなら、藤吉(とうきち)を供(とも)に連(つ)れてさえ、夜道(よみち)を歩(あるく)くには、必(かなら)ず提灯(ちょうちん)を持(も)たせるのであったが、今(いま)はその提灯(ちょうちん)を待(ま)つ間(ま)ももどかしく、羽織(はおり)の片袖(かたそで)を通(とお)したまま、早(はや)くも姿(すがた)は枝折戸(しおりど)の外(そと)に消(き)えていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
歩(あーる)けなーいのか山田の案山子(かがち)
野ざらし (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
幾ら相場が狂ったって、日本橋から馬車に乗って、上野を歩(てく)で、道端の井戸で身体(からだ)を洗って、蟋蟀(きりぎりす)の巣へ入(へえ)ってさ、山出しにけんつくを喰って、不景気な。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自殺幇助ここらで堕落ゆき歩(どま)り可運子
大正東京錦絵 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
そこで幕府の歩兵を将棋の歩になぞらえて歩(ひょう)といい、それが転じて豹になったのです。
犬がさつさと歩(や)つて来た
都会と田園 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
僕の五六間さきを歩(ゆ)く少年がある、身に古ぼけたトンビを着て、手に古ぼけた手提(てさげ)カバンを持って、静かに坂を登りつつある、その姿がどうも桂正作に似ているので
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)