“御歩行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おある20.0%
おあるき20.0%
おかち20.0%
おはこび20.0%
おひろい20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「髪を御刈りになると好いのね、あんまりひげえているから病人らしいのよ。あら頭にはねが上っててよ。大変乱暴に御歩行おあるきなすったのね」
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そんなことは奥様も御存ごぞんじなしで、御慈悲に拝ませてるという風をなさりながら町を御歩行おあるきなさいました。たまたま途中みちで御親類の御女中方に御逢なさることが有ても、高い御挨拶あいさつをなさいました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
桃源橋とうげんばしの霜をふんで、その先に立って来た御歩行おかち樫木万右衛門かしぎまんえもんは、ふと渡りこえた橋のたもとへ笠を向けて
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
直ぐに御歩行おはこびかと思うと、まだそれから両手へ手袋をめたが、念入りに片手ずつ手首へぐっとしごいた時、襦袢じゅばんの裏の紅いのがチラリとかえる。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(まだお天気が直りませんな。と涼しすぎるくらい、御歩行おひろいにはよろしいが、やはり雲がくれでござったか。)
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)