“爲方”のいろいろな読み方と例文
新字:為方
読み方割合
しかた81.8%
シカタ9.1%
せんかた4.5%
やりかた4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「坊樣暗う御座いますよ」と言つたぎり、女と共に登つてしまつたから僕も爲方しかたなしに其後にいて暗い、狹い、急な梯子段を登つた。
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
其は、別の何かの爲方シカタで、防ぐ外はなかつた。祭りの夜でなくても、村なかの男は何の憚りなく、垣を踏み越えて處女の蔀戸シトミをほと/\と叩く。石城シキカコうた村には、そんなことは、一切なかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
願ふ而已のみなりと云ければ五兵衞は殆んど爲方せんかたなくあらば取揃とりそろへて御返し申すべしと云ふに半四郎夫れは云ふまでもなし急度きつと返さば其儘そのまゝもし今日中に返さざるに於ては又候訴へんと嚴敷きびしく云ふゆゑ五兵衞は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
同じ事許り繰返していふ樣だが、實際どうも、はじめさんの爲方やりかたにや困つて了ふね。
漂泊 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)