“あり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アリ
語句割合
69.7%
21.8%
3.2%
2.9%
在焉0.5%
0.3%
歩行0.3%
0.3%
0.3%
發言0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あ、来たな。ありのやうにやつてくる。おい、さあ、早くベルを鳴らせ。今日はそこが日当りがいゝから、そこのとこの草を刈れ。」
どんぐりと山猫 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
借る程の者なれば油斷ゆだんならざる男なりと言れし時三郎兵衞はギヨツとせし樣子やうすを見られしが又四郎右衞門は身代しんだい果程はてほどありこまつた事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やをらでゝ、ころものくびありき、われするしらみどもかな
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
聞糺きゝたゞもし出所しゆつしよ明らかなれば夫までの事萬一胡亂うろんの申口ならば見世にありし百兩の金を文右衞門がぬすとりしと云懸いひかゝりて同人が所持の金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
全勝の花冠は我が頭上に在焉あり。敵は見ン事鉄嶺以北に退却した。剣折れ、馬斃れ、矢弾やだまが尽きて、戦の続けられる道理は昔からないのだ。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
全国に出しますもんな。ありば引っ張ってう。今度呼子においでたなら、そりゃよか、学校ん生徒でん何でんお迎い出すちいよる。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
あわれわれこのかんに処していかにせむと、手をこまぬきて歩行ありくなりき。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その刑場に立合った者のなかにはむし驚愕きょうがくし、明らかに軽侮の舌打をした者もあった。そのありさまが今でもありありと見える。
城中の霜 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
きくに喜八はしうため妻を奉公に出し其給金にてしち請出うけだし八十兩の金を見て不※ふと出來心できごころより其夜忍び入りて伊兵衞と云へる盜賊に右の八十兩をもらひしまでありのまゝつぶさかたりけるにぞ家主は始めて是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なれどもおいやならばおいやにて、むしろ斷然さつぱり目通めどほりもいややなれば此處こヽねかし、とでも發言ありて、いよ/\るまじきことらば其上そのうへ覺悟かくごもあり、くまでのおもなんとしてもゆるはずなけれど
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
くだんの虎狩人何とか討ち留めて高名せんと村はずれの高樹に上り銃を手にして見廻し居ると、夜中に一つの光が榛中しんちゅうを巡りありく、眼を定めて善くると虎の頭に光ありて虎形が朦朧もうろうながら見えるほどだ。
この江戸児えどっこ、意気まだ衰えず、と内心大恐悦。おおいに健康を祝そうという処だけれども、ありますまい。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)