次の丘を回ったときには、はるか下の赤土の傾斜地に、桃色の鉢巻きをした漁師たちが蟻のように並んで網を繕っているのが見えた。
「あ、来たな。蟻のやうにやつてくる。おい、さあ、早くベルを鳴らせ。今日はそこが日当りがいゝから、そこのとこの草を刈れ。」
パラパラッと蟻のような人影が走り出て、たちまち、二ちょうの駕籠は、まるで黒い帯を引いたよう……ワイワイいってついてくる。
“蟻(アリ)”の解説
アリ(蟻、螘)は、ハチ目ハチ亜目有剣ハチ下目アリ上科アリ(Formicidae)に属する昆虫の総称である。体長は1 - 30 mmほどの小型昆虫で、人家や畑の近くにも多く、身近な昆虫の一つに数えられる。原則として、産卵を行う1匹または少数の女王アリと、育児や食料の調達などを行う多数の働きアリ、餌を得るための狩りや巣の防衛を担う兵隊アリが大きな群れ(コロニー)を作って生活する社会性昆虫である。
(出典:Wikipedia)
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