“潰”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
つぶ87.5%
つい6.7%
1.1%
つひ0.9%
つぶし0.9%
くず0.5%
ひし0.5%
くづ0.2%
0.2%
ちや0.2%
(他:8)1.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“潰”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語12.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.8%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆1.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
草のごとく人をぎ、にわとりのごとく人をつぶし、乾鮭からさけのごとくしかばねを積んだのはこの塔である。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただ、隣宿落合おちあいの被害は馬籠よりも大きかったということで、つぶれ家およそ十四、五軒、それに死傷者まで出した。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
と前の女は驚いて、燭台を危く投げんばかりに、膝も腰もついえ砕けて、身を投げ伏しておもてかくしてしまった。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
夕刻になって、マターファ軍が退き、マリエ外郭の石壁に拠って昨夜一晩中防戦したが、今朝になってついついえた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
かねて赤土はってあったが、その土蔵の扉を塗りぶすことは、父の代にはついに一度もなかったことである。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
上半身が、半分出たために、衝突の時に、扉と車体との間で、強く胸部をぶされたのに違いなかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
直舎ちよくしやつひえて、昌盈はこれに死した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
この家今はつひえて斷礎をのみぞ留めたる。
と斜めに警官を見て、莞爾にっこり笑う……皓歯しらはも見えて、毛筋の通った、つぶし島田は艶麗あでやかである。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
亭主ていしゅもつなら理学士、文学士つぶしが利く、女房たば音楽師、画工えかき、産婆三割徳ぞ、ならば美人局つつもたせ、げうち
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すさまじい水勢にくずされた迹の堤のへりには、後から後からと小屋を立てて住んでいる者もあった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
金剛の身には金剛の病、巌石も凍融いてとけの春の風にはくずるる習いだから、政宗だとて病気にはなろう。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
だが、被害は、ほんどころではない。彼と武蔵の住む家さえ、跡形もなくひしがれて、手のつけようもない有様。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、時々合間を隔てて、ヒュウと風のきしる音が虚空ですると、鎧扉がわびしげに揺れて、雪片が一つ二つ棧の上でひしげて行く。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
私は手當り次第に積みあげ、また慌しくくづし、また慌しく築きあげた。
檸檬 (旧字旧仮名) / 梶井基次郎(著)
はい、余りよく存じませんが——。ただ伯父が若い頃に株で失敗して、親譲りの財産をすっかりってしまい、その上親類中に大迷惑をかけ、長い間行方を晦ましていましたが、何十年目かで再び皆の前に姿を見せました時は、園部の新生寺住職となっていたという話だけは聞いて居ます。
むかでの跫音 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
んで心持こゝろもちぢやあんま面白おもしろかねえかんな、毎日まいにち苦蟲にがむしちやしたやうなつらつきばかしされたんぢやんなつちまあぞ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
三たび揉んでは某寺なにがしでらをものの見事についやくずし、どうどうどっとときをあぐるそのたびごとに心を冷やし胸を騒がす人々の、あれに気づかいこれに案ずる笑止の様を見ては喜び、居所さえもなくされて悲しむものを見ては喜び
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ある夏の夕方、仲善なかよしの朋輩の一人が、荒縄の水につかつたのを、
唯一揉に屑屋を飛ばし二揉み揉んでは二階を捻ぢ取り、三たび揉んでは某寺なにがしでらを物の見事につひやし崩し、どう/\どつとときをあぐる其度毎に心を冷し胸を騒がす人〻の
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「曲者ののこしていつたと思ふ品でもなかつたのか」
冗談じゃない。どうしてあれが、そんな遊戯的衝動の産物なもんか。あれには、悪魔の一番厳粛な顔が現われているんだよ。ねえ、そうじゃないか支倉君、没頭と酷使とからは、きまって恐ろしいユーモアが放出されるんだぜ。だから、あの風精ジルフスのユーモアは、今のような論理追求だけでひしゃげてしまうようなしろものじゃない。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
私は彼の下にされていた私の体を、静かに外へ引きずり出した。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そして、いじらしくも指までしゃげてしまった、あの四肢てあしの姿が、私の心にこうも正確な
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
投ぐる五尺の皮嚢かわぶくろやぶれて醜かるべきも、きたなきものを盛ってはおらず、あわれ男児おとこ醇粋いっぽんぎ清浄しょうじょうの血を流さんなれば愍然ふびんともこそ照覧あれと
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)