“杵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きね93.4%
しょ3.3%
きおと1.6%
ぎね1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆうべは夜ふけまで隣りのきねの音にさわがされ、今朝は暗いうちから向うの杵の音に又おどろかされると云うようなこともあるが
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
金剛しょを執って、瞑目しつつ、無我無心——自ら、日輪中に、結跏趺坐して、円光を放ち、十方の諸仏、悉く白色となって、身中に入る、という境地で入りかけた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
諸王、諸臣、及び天下の百姓、ことごと長老おきなは愛児を失ふがごとく、塩酢之昧あぢはひ口に在れどもめず、少幼者わかきめる父母かぞうしなふが如くて、いさつる声、行路みちに満てり、すなは耕夫たがやすものすきを止め、舂女つきめきおとせず。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
ぎねで餅をき、削り掛けを以てしでに垂れ、手火たひを投げて火祭をする風習が、田舎の隅々にまで伝わっているのみならず、数多い月々のせちの日なども
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)