“亡”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
53.2%
ほろ16.5%
うしな8.2%
なく5.8%
なくな3.6%
3.5%
かく2.6%
ほろぼ2.3%
うしの0.8%
なき0.5%
(他:21)3.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“亡”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸48.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語13.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)5.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
弘のよくふとった立派な体格は、別れを告げて行く岸本に取って、くなった恩人をのあたりに見るの思いをさせた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それも彼所にあゝ遣って入らっしゃる事も存じませんで…あの御新造がおくなりで…それから此方こちらへ入らっしったので
故に彼等の「象徴派」はほろびても、象徴主義そのものが不易であること、あたかも「浪漫派」と浪漫主義の関係に同じである。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
……ざまあ見やがれほろびたがね、大橋のあの柳のそばに、その頃水菓子屋があって、茹豌豆ゆでえんどうを売っていた。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
叔父の玄をうしない、頼る者とてなく、年少早くも世路の辛酸をなめつつあった孔明が初めて、石韜せきとうの門をくぐって、
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はやくに父をうしない、母の手に育てられた毛受兄弟の親思いはそれによるまでもなく、藩内でもみな人の知るところであった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
第一大切の米櫃こめびつなくして了つては、此先生活の道がないので、見かけによらぬ氣の小いお大は、氣が氣でない。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「でも円髷に結ってるもの、銀杏返だとなくなった姉様ねえさんにそっくりだから、姉様だと思うけれど、円髷じゃあ僕は嫌だ。」
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お父さんがなくなられてから初めてのお母さんの誕生日だから今年は僕達から何かお母さんに上げようって、皆で約束したのです。
女の一生 (新字新仮名) / 森本薫(著)
差配人の高木たかぎというのはなくなった主人が経営していた会社の使用人で長年金庫の番人をしていた堅い老人である。
寐顔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
境内の変にからりとしている訳もこれで合点がてんが行って、あるべきものがせているのだなと思いながら、庫裡へと入った。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
御父おんちち御母兄上幼き弟皆せたまえるに、家貧にして棺槨かんかくそなえだにしたもうあたわず
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「ただ今のところ宮様はおかくれになった方同然でいらっしゃいます。おいでくださいましたことは申し上げておきました」
源氏物語:39 夕霧一 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「おかくれになってから、どうかして夢の中ででもおいしたいと私はいつも思っているのに少しも出ておいでにならないのですよ」
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
『お前ばかりではない、お前の肉親の兄も、あの女に弄ばれて、身をあやまったのだ! 身をほろぼしたのだ!』と。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そこに寝ていたコルマック及び愛人アイリイを砦のなかのすべてのものと合せて焼きほろぼしてしまったのである。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
ゴケは「後家」などという文字をはやくから書いて、次第に夫をうしのうた不幸な女のみに限るようになったが、奥羽は一般にその語の用法がはるかに広い。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
また動物のあるもの(例せば犬)は嗅覚甚だ精しく、人間も蛮族や不具で他の諸覚をうしのうた者が鼻で多く事を弁ずるから、鼻の鈍い者ほど上等民族だなどいう。
それをなき川上の直系の門人たちが妙な感情にとらわれて、貞奴の引退興行の相談をうけても引受けなかったり、建碑のことでもたてを突きあっているのはあまり狭量ではあるまいか。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
なきはゝ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
それゆえ、胡陣こじんげて単于ぜんうの前に引出されるや、伏兵をおそれて引上げる必要のないことを力説した。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
その晩、漢の軍侯ぐんこう管敢かんかんという者が陣を脱して匈奴の軍にくだった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
侍従という乳母めのとの娘などは、主家を離れないで残っている女房の一人であったが、以前から半分ずつは勤めに出ていた斎院がおくれになってからは、侍従もしかたなしに女王にょおうの母君の妹で
源氏物語:15 蓬生 (新字新仮名) / 紫式部(著)
源氏の大臣がだれよりもすぐれた天分を持っていらっしゃりながら、御位みくらいにおきにならずに一臣下で仕えていらっしゃるのは、大納言さんがもう一段出世ができずにおくれになって、お嬢さんが更衣こういにしかなれなかった、その方からお生まれになったことで御損をなすったのですよ。
源氏物語:19 薄雲 (新字新仮名) / 紫式部(著)
江戸には未亡人敬の帰り去つた後、猶ばう霞亭のために処理すべき事があつたと見える。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
伊沢信階が宗家を養父ばう信栄の実子信美に譲つた年を、わたくしは仮に安永五年とした。此時信階の創立した分家は今の本郷真砂町桜木天神附近の地を居所とし、信階はこの新しい家の鼻祖となつたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
二十二日 北条高時ソノ他一族全滅、鎌倉幕府ホロブ。
随筆 私本太平記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ご心配に及びません。——彼ノ計ヲ用イテハカルハ彼ノ力ヲ以テ彼ヲホロボス也——です。願わくは太守には、何もご存じないていで、ふたたびご出陣と触れ、城外五十里ほど進み、すぐまた、急にお城へ取って返して下さい。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私はく貴嬢を存じて居ります——私は前年先妻をうしなつた時、最早もはや終生独身と覚悟致しました、——梅子さん、仮にも帝国軍人たるものが、其の決心を打ち忘れて、斯かる痴態を演ずると云ふ、男子が衷情ちゆうじやうの苦痛を
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
群賊怪しんで捨て去られた屍を開き、妙光女魂既にうせたりといえども、容儀儼然活けるがごとく、妍華けんか平生に異ならざるをあいいいて曰く、この女かくまで美艶にして、遠くもとむるも等類なしと、各々染心ぜんしんを生じ、共に非法を行いおわって、礼金として五百金銭を屍の側において去った。
此処こゝみ込んで承知して欲しいのだと、此婆に迄頭を下げぬばかりの御依頼おたのみなんで御座います——此婆にしましてが、せんの奥様おくさまにお乳を差上げ、又た貴嬢あなたさまをも襁褓むつきの中からお育て申し
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
詮ずるに自他の悲しみを此胸一つに收め置いて、なからん後の世まで知る人もなき身の果敢はかなさ、今更いまさら是非もなし。父上、願ふは此世の縁を是限これかぎりに、時頼が身は二十三年の秋を一期に病の爲にあへなくなりしとも御諦おんあきらめ下されかし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
なくなりなさつた前の奥様を思ひ出しますよ、あれはゼームスさんて宣教師さんの寄進なされた洋琴で、梅子さんの阿母おつかさんの雪子さんとおつしやつた方が、それをおきなすつたのです、丁度ちやうど今の梅子さんと同じ御年頃で
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
日曜日にはキツと御夫婦で教会へ行らつしやいましてネ、山木さんも熱心にお働きなすつたものですよ、——拍子ひやうしの悪いことには梅子さんの三歳みつの時に奥様がおなくなりになる、それから今の奥様をお貰ひになつたのですが、貴様あなた
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
おかめの為には多助は甥なりするから、おえいを多助の嫁にして此のうちを相続させれば、此のくらい安心な事はねいが、多助は未だ年がいかねえによって、太左衞門われえ此のうちの後見に成って、おれのちを頼むと遺言をして
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
受人がなければ奉公は出来ず、と云って国へけえれば抜刀ぬきみ追掛おっかけられて殺されてしまいやすから、よんどころなく此処から飛込んで死にやすが、何卒どうぞわしえ後は国のいえが立ちますようお守りなすって下さいまし
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
近づいて、切ッ払って、ける覚悟し——いたずらに騒いでは、かえって、此の場合、逃げ場を失うのは、知れ切っている。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「手めえに恨みはねえ、早くけろ! 役人が来るなあ、ほんとうだぜ!」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
自身に足るほどの物があつたら、それでえと満足して了うてからに手を退くやうな了簡りようけんであつたら、国はたちまほろぶるじや——社会の事業は発達せんじや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ただ一人遺っていた太郎坊は二人の間の秘密をもくわしく知っていたが、それも今むなしくなってしまった。水を指さしてむかしの氷の形を語ったり、空を望んで花の行衛ゆくえを説いたところで、役にも立たぬ詮議せんぎというものだ。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「慧能ガ厳父ノ本貫ハ范陽はんようナリ。左降さこうシテ嶺南ニ流レテ新州ノ百姓トナル。コノ身不幸ニシテ父又早クもうス。老母ひとのこル。南海ニ移リ来ル。艱辛貧乏。まちニ於テ柴ヲ売ル」
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
さらに孝徳紀の大化二年の条には、『人死亡みまかる時に、若くはわなきて自らしたがひ、或は絞きて殉はしめ、及びあながちにゆきし人の馬を殉へるが如き旧俗は、皆悉くとどめよ』とあるのは、まだこの時代に殉死がさかんに行われ、或いは自発的にまたは強制的に、この蛮習の存したことが窺われる。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
此屋号は、はなやといふ音の第一綴音に、音勢点があるので、今の大阪語の花屋は、其音勢がくなつてゐる。
折口といふ名字 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)