“ゆき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ユキ
語句割合
65.0%
19.4%
3.4%
2.9%
1.0%
降雪0.7%
柚木0.7%
0.5%
由岐0.5%
雪花0.5%
由紀0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
悠紀0.2%
0.2%
兪琪0.2%
容奇0.2%
0.2%
往路0.2%
往途0.2%
斎木0.2%
0.2%
由伎0.2%
行程0.2%
行途0.2%
0.2%
雪塊0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆきがふるとられなくなるから、ちょっと、となりむらまでようたしにいってくる。」と、父親ちちおやは、じたくをしながら、いいました。
ペスときょうだい (新字新仮名) / 小川未明(著)
たつと共に手を携え肩をならべ優々と雲の上にゆきあとには白薔薇ホワイトローズにおいくんじて吉兵衛きちべえを初め一村の老幼芽出度めでたしとさゞめく声は天鼓を撃つごと
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
船が伊東の海岸を離れる頃は、大島がかすかに見えた。その日は、ゆきの時と違って、海上一面に水蒸気が多かった。水平線の彼方かなたは白く光った。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「妙なことがあるものですね。わしは年々着物が大きくなりますよ。この間一重に着替えたら、ゆきたけも一寸近く伸びていました」
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
ここにアメノオシヒの命とアマツクメの命と二人が石のゆきを負い、あたまこぶになつている大刀たちいて、強い弓を持ち立派な矢を挾んで、御前みまえに立つてお仕え申しました。
そこから、二ちょう拾って日本橋へ走らせた。いつのまにか、空気が寒くひき締まって、降雪ゆきを思わせていた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
まもなく、七兵衛の道中姿を、多摩川を一つ向うへ隔てた吉野村の、柚木ゆき即成寺そくせいじの裏山の松の林の中に見出します。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ゆきを氣付けろ…………。」
一九二八年三月十五日 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
「じゃ、まあ、それはいいとして……」と、さじを投げて「由岐ゆきはまへあがってからどうしていた?」
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
およそ物をるに眼力がんりきかぎりありて其外そのほかを視るべからず。されば人の肉眼にくがんを以雪をみれば一片ひとひら鵞毛がまうのごとくなれども、十百へん雪花ゆき併合よせあはせて一へんの鵞毛をなす也。
で、また仮に娘分として、名はお由紀ゆきと云うのと、秋庭君とである。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お針仕事が、津々浦々の、女たちにもわかりよいやうに、反物のはばは、およそ男の人のゆきに一ぱいであることを目標めあてとし、その布を、袖に四ツに疊んで折り、身ごろを長く四ツに折ればとれる。
きもの (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
此のとこの上にきら々しき物あり。人々恐る恐るいきて見るに、二〇二狛錦こまにしき二〇三くれあや二〇四倭文しづり二〇五かとりたて二〇六ほこ二〇七ゆきくはたぐひ、此の失せつる二〇八神宝かんだからなりき。
その日の午後、下城してからゆき町の越川邸えつかわていをたずねた。
醜聞 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
殊に大新嘗には国中の公田くでん悠紀ゆき主基すき卜定ぼくていして、その所産をもって祭儀の中心たるべき御飯おんいいの料にてられることになっていた。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
しかるに悠紀ゆき主基すき二殿内部の作法鋪設さほうほせつのごときものは、特に秘儀というまでの厳重さではなかったというにもかかわらず、ただその無限のとうとさの故に
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
『人死亡みまかる時に、若くはわなきて自らしたがひ、或は絞きて殉はしめ、及びあながちにゆきし人の馬を殉へるが如き旧俗は、皆悉くとどめよ』
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
張玉の肉薄して登るに及び、城ついに抜かれ、凱と程暹ていせん兪琪ゆき趙滸ちょうこ等皆らる。これ実にこのとし十月なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それは前年の暮に新井白石の容奇ゆきの詩に倣つて作つたものである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
豐葦原ノ千五百秋ちいほあき瑞穗みづほノ國ハ、我ガ子孫うみのこきみタルベキくにナリ、いまし皇孫すめみまゆきしらセ。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
そして、をどり……をどり歸途かへり……着崩きくづしたところては、往路ゆきではあるまい。踊子をどりこだらう。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
其處そこで、明日あす午前ごぜん六時ろくじもつて、鐵檻車てつおりぐるま出發しゆつぱつ時刻じこくさだめませう、これから三十深山しんざんたつするに、鐵車てつしや平均速力へいきんそくりよくが一時間じかんに二はんとして、往途ゆき二日ふつか建塔けんたうめに一にち歸途きと二日ふつか
考頭注に、「このかしは神の坐所の斎木ゆきなれば」云々。古義に、「清浄なる橿といふ義なるべければ」云々の如くであるが、私は、大体を想像して味うにとどめている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
同時に、そのかたわらのもう一人、瞳を返して、三造は眉をひそめた。まさしく先刻のばばらしい。それが、黒い袖のゆき短かに、しわの想わるる手をぶらりと、首桶くびおけか、骨瓶こつがめか、風呂敷包を一包ひとつつみ提げていた。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
第十三 雪ノ潔瑩けつえい比スベキモノ無クク汚濁ヲ洗濯シ臭腐ヲ駆除ス 故ニ中華西洋人ノ廉潔物ノ清浄必ズコレヲ之ニ比ス 我邦由伎ゆきノ名モ亦此義ナリ
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
たま/\の旅行りよかうだし、靜岡しづをかまで行程ゆきして、都合つがふで、あれから久能くのう𢌞まはつて、龍華寺りうげじ——一方ひとかたならず、わたしのつたないさくおもつてくれた齋藤信策さいとうしんさくひと)さんのはかがある——其處そこ參詣さんけいして
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何も穿鑿せんさくをするのではないけれど、実は日数の少ないのに、汽車の遊びをむさぼった旅行たびで、行途ゆきは上野から高崎、妙義山を見つつ、横川、くまたいら、浅間を眺め、軽井沢、追分をすぎ
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
執リテ矻々こつこつ事ニ是レ従フト雖モ俗累ぞくるいちゅうヲ内ニ掣シテ意ノ如クナラズ其間歳月無情ゆきテ人ヲ待タズ而シテ人生寿ヲクル能ク幾時ゾ今ニシテ好機若シ一度逸セバ真ニ是レ一生ノ恨事こんじ之ニ過グルナシ千思せんし万考ばんこうすみやかニ我身ヲ衣食ノ煩累はんるいト絶ツノ策ヲ画スルノ急要ナルヲ見又今日本邦所産ノ草木ヲ図説シテ以テ日新ノ教育ヲ
ちえつ、悪魔めが、なんちふ雪塊ゆきを吹きつけて、目潰しを喰らはしやあがるこつた!
少々しょうしょうへだたったところには、たかおおきなまつがありました。うえ冬空ふゆぞらは、ゆきゆきがはやくて、じっと下界げかいおろしていました。百しょういえは、ここからまだとおかったのです。
百姓の夢 (新字新仮名) / 小川未明(著)