“一包”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとつつ25.0%
ひとつつみ25.0%
ひとつゝみ25.0%
いつぽう12.5%
ひとつゝ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうなると、幸作こうさくは、きゅう欲心よくしんこりました。あのとき、もう一包ひとつつみもっておけばよかった。そうすれば、自分じぶんむらじゅうでだい一の金持かねもちとなったのだとおもいました。
金銀小判 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、……どこを漏れて来るともしびの加減やら、しまたもとを透いて、蛍を一包ひとつつみにしたほどの、薄らあおい、ぶよぶよとした取留とりとめの無い影が透く。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
殊勝しゆしようらしくきこえて如何いかゞですけれども、道中だうちうみややしろほこらのあるところへは、きつ持合もちあはせたくすりなかの、何種なにしゆのか、一包ひとつゝみづゝをそなへました。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
狭山はぢきに枕の下なる袱紗包ふくさづつみ紙入かみいれを取上げて、内よりいだせる一包いつぽうの粉剤こそ、まさ両個ふたりが絶命のやいばふる者なりけれ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
よる汽船きせんけたがどうしたのか途中とちう故障こしやう出來できたので土浦つちうらいたのは豫定よてい時間じかんよりははろかおくれてた。土浦つちうらまち勘次かんじいわし一包ひとつゝつて手拭てねぐひくゝつてぶらさげた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)