“金持”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かねも75.0%
かねもち20.6%
かなじ1.5%
まるも1.5%
まるもち1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このむらに、もう一人ひとり金持かねもちがありました。そのおとこは、むらのものが、一ぽう金持かねもちのうちにばかり出入でいりするのをねたましくおもいました。
時計のない村 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それはおぢさんが貧乏びんぼふなために、金持かねもちのやうに大切にしてやられなかつたからだ。だがおぢさんにはまだ二人ふたり子供こどもがある。
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
出雲の守護、塩冶えんや判官高貞も、国元兵をつれて、前駆の役をつとめている。朝山太郎は五百騎で後陣にしたがい、金持かなじ大和守は、錦の旗を捧持し、また、伯耆守名和長年は
「まあ辛抱してやるがいい。ここの親方は函館はこだて金持まるもちで物のわかった人だかんな」
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
仁右衛門は声の主が笠井の四国猿奴しこくざるめだと知るとかっとなった。笠井は農場一の物識ものしりで金持まるもちだ。それだけで癇癪かんしゃくの種には十分だ。彼れはいきなり笠井に飛びかかって胸倉むなぐらをひっつかんだ。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)