“手拭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てぬぐい71.4%
てぬぐひ15.9%
てぬぐ9.3%
てふ1.3%
ハンケチ0.5%
てねげ0.3%
てぬげ0.3%
てねぐひ0.3%
てのご0.3%
てのごい0.3%
タオル0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どんな些細ささいなことでも見逃さないで、例えば、兄は手拭てぬぐいを絞る時、右にねじるか左に捩るかという様なことまで、れなく調べました。
ところがすこつたとき、嘉十かじふはさつきのやすんだところに、手拭てぬぐひわすれてたのにがつきましたので、いそいでまたかへしました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
そうかと思うと一人の女は、鬱金うこん手拭てぬぐいで鉢巻をし、赤いたすきを十字に綾取り、銀色の縄で熊を結え、それを曳きながら歩いて行く。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
とん、とん、とん……とその襟元えりもとへ二階から女の足音がすぐ降りて来た。如才じょさいなく彼のそばへ手拭てふきやらうがわんなど取り揃えて
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男は黒き上着にしま洋袴ズボン穿く。折々は雪をあざむく白き手拭ハンケチが黒き胸のあたりにただよう。女は紋つきである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
資本もとでの二りやうぐれえでこんで餓鬼奴等がきめらまでにや四五にんいのちつないでくのにやあけ手拭てねげでもかぶつてるやう放心うつかりした料簡れうけんぢやらんねえかんな」かれぢいさんのあたま
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
手拭てぬげかぶつてこつちいてる姐樣あねさまことせててえもんだな」ふさがつたかげから瞽女ごぜ一人ひとり揶揄からかつていつたものがある。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
よる汽船きせんけたがどうしたのか途中とちう故障こしやう出來できたので土浦つちうらいたのは豫定よてい時間じかんよりははろかおくれてた。土浦つちうらまち勘次かんじいわし一包ひとつゝつて手拭てねぐひくゝつてぶらさげた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
とちをひろひて山よりかへりしといふ娘を見るに、髪は油気あぶらけもなくまろめつかねたるをにてひ、ふるびたる手拭てのごひにて頭巻はちまきをなし、木綿袷もめんあはせあかづきたるがつねなみより一尺もみじかきに
どこの町でも魚類売さかなうりは行商人あきないにん花形役者はながたで……早乙女あんにゃんが採った早苗なえのように頭の天頂てっぺん手拭てのごいをチョット捲き付けて
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
道行く時は手拭タオルの間に
詩二つ (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)