“油気”の読み方と例文
旧字:油氣
読み方割合
あぶらけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その油気あぶらけのないこわい髪の毛が、どういう訳か、頭の真中で立派に左右に分けられている様を、絶えず眼の前に浮べた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
油気あぶらけも無く擦切るばかりの夜嵐にばさついたが、つやのある薄手な丸髷まるまげがッくりと、焦茶色の絹のふらしてんの襟巻。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
にぶい声をして、土間の左側の茶の間から首を出したのは、六十か七十か知れぬ白髪しらが油気あぶらけのない、火を付けたら心よく燃えそうに乱れ立ったモヤモヤ頭な婆さんで
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)