“油氣”の読み方と例文
新字:油気
読み方割合
あぶらけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其(その)油氣(あぶらけ)のない硬(こは)い髮(かみ)の毛(け)が、何(ど)ういふ譯(わけ)か、頭(あたま)の眞中(まんなか)で立派(りつぱ)に左右(さいう)に分(わ)けられてゐる樣(さま)を、絶(た)えず眼(め)の前(まへ)に浮(うか)べた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それは油氣(あぶらけ)のない髮(かみ)をひつつめの銀杏返(いてふがへ)しに結(ゆ)つて、横(よこ)なでの痕(あと)のある皸(ひび)だらけの兩頬(りやうほほ)を氣持(きもち)の惡(わる)い程(ほど)赤(あか)く火照(ほて)らせた、如何(いか)にも田舍者(ゐなかもの)らしい娘(むすめ)だつた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
掛(かけ)て上(あげ)なと言れてハイと答へなし勝手口(かつてぐち)より立出るは娘なる可(べ)し年齡(としのころ)まだ十七か十八公(こう)松(まつ)の常磐の色(いろ)深(ふか)き緑の髮は油氣(あぶらけ)も拔れど脱(ぬけ)ぬ天然(てんねん)の美貌(びばう)は彌生の花にも増り又中秋(なかあき)の新月(にひづき)にも劣(おとら)ぬ程なる一個の佳人(かじん)身には栲(たへ)なる針目衣(はりめぎぬ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)