“油画”のいろいろな読み方と例文
旧字:油畫
読み方割合
あぶらえ58.8%
あぶらゑ41.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不折ふせつ油画あぶらえにありそうな女だなど考えながら博物館の横手大猷院尊前だいゆういんそんぜんと刻した石燈籠の並んだ処を通って行くと下り坂になった。
根岸庵を訪う記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
妹の居間いまには例の通り壁と云う壁に油画あぶらえがかかり、畳にえた円卓えんたくの上にも黄色い笠をかけた電燈が二年前の光りを放っていた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
日本の話をしたあとで近日から自分がこの画室へ油画あぶらゑの稽古に通はして貰ふ約束などをして、氏と別れてリユクサンブル公園へはひつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
山田右衛門作やまだゑもさく天草あまくさの海べに聖母受胎じゆたい油画あぶらゑを作つた。するとその聖母「まりや」は夢の階段を踏みながら、彼の枕もとへくだつて来た。
わが散文詩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)