“美貌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びぼう92.9%
びばう4.3%
うつくし0.7%
きりょう0.7%
きりよう0.7%
きれい0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尚侍はまだこうした人々を子にして持っているほどの年になっているとは見えぬほど今日も若々しくて、盛りの美貌びぼうとさえ思われた。
源氏物語:46 竹河 (新字新仮名) / 紫式部(著)
横顔などは丁度トランプの王様などに見るやうな、クラシックな美貌びばうの線がなめらかに其の額へと上つてゐた。
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
美貌うつくしさと贅沢さと交友の雑多な事とで、謎の女視されているのであった。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
年頃は三十をなかばほどとは考えさせるが、つくろわねど、この美貌きりょうゆえ若くも見えるのかも知れない。といって、その実はふけさせて見せているかも知れない。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
それがむつくり小高うて、栄耀に凝つた細工もの、手で拵らえたか何ぞのやうに、器用に出来たその尖頭さきには、得てして、天狗が引掛り、果ては世上の笑柄わらひもの美貌きりようが仇でござんする。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
「そうでない、胴を離れたお通の首を見てからじっと考えてみるがよいわさ。美貌きれいがなんじゃあ……美しい女子おなごも死ねば白骨……色即是空しきそくぜくうを目に見せて進ぜよう」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)