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手拭
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てふ
ふりがな文庫
“
手拭
(
てふ
)” の例文
とん、とん、とん……とその
襟元
(
えりもと
)
へ二階から女の足音がすぐ降りて来た。
如才
(
じょさい
)
なく彼のそばへ
手拭
(
てふ
)
きやら
嗽
(
うが
)
い
碗
(
わん
)
など取り揃えて
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
脅
(
おび
)
えたように叫んだ一人はつと浮き腰になり、すぐ何かいすくめられたように身体をこちんと固くした。他の女は
手拭
(
てふ
)
きを帯に
挾
(
はさ
)
んで見るからにいそいそと立ちあがった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
十四五枚も、
堆
(
うずたか
)
く懐に畳んで持った手拭は、汚れてはおらないが、その風だから
手拭
(
てふ
)
きに出してくれるのが、鼻紙の配分をするようさね、
潰
(
つぶ
)
れた
古無尽
(
ふるむじん
)
の帳面の亡者にそっくり。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お
手拭
(
てふ
)
きなら、ここよ」
雛妓
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
馬繋ぎ場のわきで立ちどまった彼は、振り分け荷を土塀の下の草の上において、袴の
股立
(
ももだ
)
ちをおろした。
手拭
(
てふ
)
きを出して、
裾
(
すそ
)
を、特に
脚絆
(
きゃはん
)
の黄色い
埃
(
ほこり
)
をはらいおとすのであった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
▼ もっと見る
ふところから汚い
手拭
(
てふ
)
きを出して、それも流れで洗濯した。布は忽ち白くなる。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“手拭”の解説
手拭(てぬぐい)は、顔や手を洗った後の汗や水を拭ったり、入浴時に体を洗ったりするための木綿の平織りの布である。その他、寒暑除けや塵除けなどの目的や、祭礼においての装身具として頭にかぶるものである。
鎖手拭(くさりてぬぐい)については鎖帷子を参照。置手拭兜(おきてぬぐいかぶと)については兜を参照。
(出典:Wikipedia)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
拭
常用漢字
中学
部首:⼿
9画
“手拭”で始まる語句
手拭掛
手拭地
手拭紙
手拭入
手拭懸
手拭染
手拭様
手拭浴衣
手拭鉢巻