“襟元”の読み方と例文
読み方割合
えりもと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男は入口にうずくまるフランシスに眼をつけると、きっとクララの方に鋭いひとみを向けたが、フランシスの襟元えりもとつかんで引きおこした。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
歳子は襟元えりもとへ急に何かのけはひが忍び寄るものゝやうに感じたが、牧瀬に対してまた周囲の情勢に対して何の不安もかなかつた。
夏の夜の夢 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
見物中、一二度小用に立ったようであったが、早くもその間に、返事をしたためて、人知れず私の襟元えりもとへさし込んだものと見える。
秘密 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)