“襟垢”の読み方と例文
読み方割合
えりあか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日増しの魚や野菜を喰っている江戸ッ子たあ臓腑はらわたが違うんだ。玄海の荒海を正面に控えて「襟垢えりあかの附かぬ風」に吹きさらされた哥兄あんちゃんだ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
おもて二階を借りている伊東さんというカフェーの女給じょきゅう襟垢えりあか白粉おしろいとでべたべたになった素袷すあわせ寐衣ねまきに羽織をひっかけ、廊下から内をのぞいて
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大小だけは人をして避けしめるほど威嚇的な長刀ながものであるが、襟垢えりあかのついたあわせに上へ一重ひとえの胴無しも羽織っていない。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)