“晒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さら79.9%
さらし8.4%
ざら6.1%
4.2%
さらさ0.3%
さらす0.3%
わら0.3%
サラ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕はさらしだ。吹き晒しの裸身が僕だったのか。わかるか、わかるかと僕に押しつけてくる。それで、僕はわかるような気がする。
鎮魂歌 (新字新仮名) / 原民喜(著)
平次はそんな事は氣にも留めない樣子で、膝行ゐざり寄ると死體に掛けたさらし木綿をり、丁寧に拜んで、暫らくその顏を見詰めて居ります。
沖の百万坪へスケッチにいった帰りで、洗いざらしの単衣ひとえは汗のため肌へねばりつき、尻端折しりっぱしょりをしなければやすらかには歩けなかった。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ミチは一気に浴槽からおどり出し、薔薇色の肉体を夜明けの電燈の光にらし、湯気に包まれた自分の腹を見下ろして、刺青の唐子を指さす。
刺青 (新字新仮名) / 富田常雄(著)
後からさしのぞく空善の眼に映ったのは、白々とさらされた骸骨——しかもボロボロの着物を着け、刀を抱えて悠然と何やらにもたれて居るではありませんか。
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
かゝる光景ありさまは雪にまれなるだん国の風雅人ふうがじんに見せたくぞおもはるゝ。およそちゞみをさらすには種々しゆ/″\所為しわざあれども、こゝには其大略たいりやくをしるすのみ。
女は何もいわずにひそかにわらった。金は女のしたことではないかと思って聞いた。
五通 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
浸してはサラし、晒しては水にでた幾日の後、ムシロの上で槌の音高く、こも/″\、交々コモゴモと叩き柔らげた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)