“布晒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬのさら50.0%
ぬのざら50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
村の山の下には高さ二丈余もある大岩が立っていて、その名を山姥の布晒ぬのさらし岩といい、時々この岩のてっぺんには、白いものが掛かってひらめいていることがあるといいました。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
白い手拭が清澄な水の中で布晒ぬのさらしのように棚引いていた。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
雪は在来の布晒ぬのざらしで、別に変わったこともなかったが、月は『平家物語』の仲国、花は謡曲の「高野物狂こうやものぐるい」で、いずれも桜痴居士の新作である。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
貧民窟といわれた通新町とおりしんまちを過ぎ、吉原堤よしわらづつみにかかりますと、土手際に索麺屋そうめんやがあって、一面に掛け連ねた索麺が布晒ぬのざらしのように風になびいているのを珍しく思いました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)