“野晒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のざら54.5%
のざらし45.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彫りも見ごと、啖呵たんかも見事、背いちめんの野晒のざらし彫りに、ぶりぶりと筋肉の波を打たせて、ぐいと大きくあぐらをきました。
「よくごらんなされ、ここが——」と十左衛門は杖で地面を打った、「ここが七十郎の死躰したいを捨てたところです、七十郎はここで、野晒のざらしになったのですぞ」
みちのく以来の、純で野性な若人たちも、あらましは戦場の野晒のざらしと化し去って、残るは少なく、多くは、以後の部下だった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さながら野晒のざらし肋骨あばらぼねを組合わせたように、れ古びた、正面の閉した格子を透いて、向う峰の明神の森は小さな堂の屋根を包んで、街道を中に、石段は高いが、あたかも、ついそこに掛けた
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)