“曝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さら85.8%
8.4%
1.9%
あば1.5%
さらさ0.6%
ざら0.4%
あら0.2%
あらは0.2%
ささや0.2%
0.2%
しら0.2%
サラ0.2%
ザラ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「病院とか兵站部へいたんぶとか、婦人たちは、それぞれ適宜な部署へ分けて、なるべく、危険にさらされんように、明日でも配置してくれんか」
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それで、彼が白髪しらが山と呼んでいる、玢岩のれて怪しく光る鑓ガ岳——その裏尾根を乗り越えて、さらに硫黄沢の源頭へと降り込む。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
私のトリックはれそうだった。そのとき私は目ざとく、彼女の肩に一枚の木の葉がくっついているのを見つけて
三つの挿話 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
君は、夷岐戸島の秘密を、それからそれへとあばいていったね。しかし、まだ一つだけ、君の眼に止まらなかった井戸があるのだよ。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
疊屋の方こそ、黒々と塗つて、大した不體裁もありませんが、此方の方は見る蔭もなく荒れて、支への柱は所々ゆがんだまゝ、さらされきつた板は、灰色に腐食ふしよくして、所々に節穴さへ開いて居ります。
かれ鬼怒川きぬがは高瀬船たかせぶね船頭せんどう衣物きものかとおもやうくも/\ぎだらけな、それも自分じぶんつくろつて清潔きれいあらざらした仕事衣しごとぎ裾長すそなが
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
なにしろ、御息女は、御寵愛が激しかったので、中老方の嫉妬しっとも多いゆえ、これがあらわれたら、大事にもなろうというもの——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
これに反して須田町すだちやうに立つて居る銅像は確かに誤訳である。而もあれは逐字訳の方の誤訳であらう。恐らくこれほどイギリスの原文を一字一句、そのまゝに訳して醜悪をあらはしたものはあるまい。
翻訳製造株式会社 (新字旧仮名) / 戸川秋骨(著)
お品は人目もはばからず、せわしく袖口で涙を拭きながら、平次の耳へささやき加減に、こう言います。
木理もくめれた湯槽ゆぶねけたを枕にして、外を見ることのできない眼は、やっぱり内の方へ向いて、すぎこしかたが思われる。
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それが、怎して村一番の乱暴者あばれものかといふに、根が軽口の滑稽しやれに快く飲む方だつたけれど、誰かしら酔ひに乗じて小生意気な事でも言出すと、座がしらけるのを怒るのか
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
これはたまたま、安易な表現・不透明な観照・散文的な生活に満足してゐる、桂園派の欠陥をサラけ出してゐるので、歴史的に存在の価値を失うてゐる人々の、無理会な放言に対して
古語復活論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
十二トキノ「立チザラシ」ニショ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)