“あらは”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アラハ
語句割合
25.2%
20.1%
13.2%
8.2%
8.2%
3.1%
2.5%
露呈2.5%
露出1.9%
1.3%
1.3%
1.3%
1.3%
顯著1.3%
流露0.6%
判然0.6%
屡〻見0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
現出0.6%
白地0.6%
荒歯0.6%
表白0.6%
露顕0.6%
露顯0.6%
顕露0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「世路風塵不耐多。池亭相値聴高歌。無端破得胸中悪。漫把觥船巻酒波。」枳園立之きゑんりつしは此年二十二歳、やゝ頭角をあらはした時であつただらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
いかにもねばりづよい、あきらめにくいかなしみのこゝろが、ものゝまとひついたように、くね/\した調子ちようしあらはれてゐるのがかんじられませう。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ところじつ厚利こうりさんとしてあらは名高めいかうものなるに、これくに名高めいかうもつてせば、すなはあらは其身そのみをさめてじつこれうとんぜん。
丑松が胸の中に戦ふ懊悩あうなうを感ずれば感ずる程、余計に他界そとの自然は活々いき/\として、身にみるやうに思はるゝ。南の空には星一つあらはれた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
羅子らし水滸すいこせんして、三世唖児あじみ、紫媛しゑん源語げんごあらはして、一旦悪趣につるは、けだごふのためにせまらるるところのみ。
小學校へはひつて文字を習ひおぼえ、をさない頭にも自分のさうあらはすことを知つて、初めて書き上げた作文にし思ひ出がのこるならば
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
日暮々々に水そゝげば此草とりつく便たよりあるに任せて蔓をのばし、はや六月の初め、ひと花咲きそめて白き※に露も猶をかしう七夕の名を捨てぬしるしをあらはす。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
あへちうするにおよばないが、くるまうへ露呈あらは丸髷まるまげなり島田しまだなりと、散切ざんぎりの……わるくすると、揉上もみあげながやつが、かたんで、でれりとしてく。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
田宮の浜へ出ると、干潮で浜が皆露出あらはれて居た。
初翁は我を信ぜること厚しとは云ひしが、それには世辭も雜りたりしことなれば、今わが斯く速に金を返すを見て、翁が喜は眉のあたりにあらはれき。
先生はこれを聞いて、よろこび色にあらはれて云つた。諸子の頼もしい詞を承つて安堵した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その英賢の為にあらはさるることかくの如く、元慶八年勅して元慶寺伝法阿闍梨と為す
されどわれ若しはゞかることなくして、人々よ、我も一々の美を見ざるにあらねど、我を動かすものは彼に在らずしてその全體の美に在り、是れ我職分なりとはゞ、人々は必ずあらは
汝のローマニヤには今も昔の如く暴君等の心の中に戰ひたえず、たゞわが去るにあたりて顯著あらはなるものなかりしのみ 三七—三九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
実に是邂逅めぐりあひの唐突で、意外で、しかも偽りも飾りも無い心の底の外面そと流露あらはれた光景ありさまは、男性をとこと男性との間にたまに見られる美しさであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
心の底から思ひやる深い真情を外に流露あらはして、銀之助は弔辞くやみを述べた。高柳は煙草を燻し/\黙つて二人の談話はなしを聞いて居た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
善惡ぜんあく邪正じやしやう判然あらはるゝとき至れるかなころは享保四年の二月に時の町奉行大岡越前守忠相殿住吉町吉兵衞のねがひ出し一件ちく聞糺きゝたゞされ老中方へ申立られかゝり役人評議ひやうぎの上右關係の者共評定所へ呼び出され吟味あるべしと定まり尤も此度は最初さいしよより見込みこみの儀もこれあるに付當日の吟味は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
われは第二曲の題として蜃氣樓しんきろうを得たり。こは拿破里又シチリアの水濱にて屡〻見あらはるゝものといへど、われは未だ嘗て見しことあらず。唯だ此重樓複閣の奧には、我に親しき神女み給ふ。
所以このゆゑに幽と顯とに出で入りて、日と月と目を洗ふにあらはれたまひ、海水うしほに浮き沈みて、神と祇と身を滌ぐにあらはれたまひき。
この已来このかた秋稼しうかに至り風雨ついでしたがひて五穀豊かにみのれり。此れすなはち誠をあらはし願をひらくこと、霊貺りやうきやう答ふるが如し。すなはおそれ、載ち惶れて以てみづかやすみするとき無し。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
君の御馬前に天晴あつぱれ勇士の名をあらはして討死うちじにすべき武士ものゝふが、何處に二つの命ありて、歌舞優樂の遊にすさめる所存の程こそ知られね。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
これに反して須田町すだちやうに立つて居る銅像は確かに誤訳である。而もあれは逐字訳の方の誤訳であらう。恐らくこれほどイギリスの原文を一字一句、そのまゝに訳して醜悪をあらはしたものはあるまい。
翻訳製造株式会社 (新字旧仮名) / 戸川秋骨(著)
勿論もちろんふね嚴然げんぜんたる規律きりつのあることたれつてる、たとへ霹靂へきれき天空てんくうくだけやうとも、數萬すうまん魔神まじんが一海上かいじやう現出あらはれやうとも、船員せんゐんならぬもの船員せんゐん職權しよくけんおかして
立てやゝ久敷ひさしく考へ居たりしが靱負に向ひ此は甚だうらなひ難し早く歸り給へと云ふに靱負ゆきへ如何にも心得ぬ面色おももちにて某しの卦は何故にうらながたきや察する所へうからざれば白地あらはに示し難きならんか然ども故意わざ/\まゐりしこと故何事なりとも忌憚いみはゞかりなくうらなひ下されよと云ひければ白水翁かしら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
馴れない頭巾ものと見えて、うるさそうに、いて丸めて川の中へフワリと捨てた。——ついでに、下からさッとくる風と、頭巾くずれのびんの毛を、黄楊つげ荒歯あらはでざっといて、そのまま横へ差しておく。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この本の著者——猪子蓮太郎の思想は、今の世の下層社会の『新しい苦痛』を表白あらはすと言はれて居る。人によると、彼男あのをとこほど自分を吹聴ふいちやうするものは無いと言つて、妙に毛嫌するやうな手合もある。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
聞込んで来たものかしら。悪い事は出来ないものさねえ。いつか一度は露顕あらはれる時が来るから奇体さ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
で、のものどものつたはうは、ぐるみ地壓ぢおさへのくひ露顯あらはに、どろくづれた切立きりたてで、うへには樹立こだち參差すく/\ほねつなぐ。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
両箇ふたりは彼の見る目の顕露あらはなるに気怯きおくれせる様子にて、先を争ふ如く足早に過行きぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)