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現
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あらは
ふりがな文庫
“
現
(
あらは
)” の例文
津浪
(
つなみ
)
とは
津
(
つ
)
の
浪
(
なみ
)
、
即
(
すなは
)
ち
港
(
みなと
)
に
現
(
あらは
)
れる
大津浪
(
おほつなみ
)
であつて、
暴風
(
ぼうふう
)
など
氣象上
(
きしようじよう
)
の
變調
(
へんちよう
)
から
起
(
おこ
)
ることもあるが、
最
(
もつと
)
も
恐
(
おそ
)
ろしいのは
地震津浪
(
ぢしんつなみ
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
いかにもねばり
強
(
づよ
)
い、あきらめにくい
悲
(
かな
)
しみの
心
(
こゝろ
)
が、ものゝ
纏
(
まと
)
ひついたように、くね/\した
調子
(
ちようし
)
の
現
(
あらは
)
れてゐるのが
感
(
かん
)
じられませう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
と云ひつ
放
(
ぱな
)
して、それなり消えて仕舞つた。すると、
次
(
つぎ
)
の時間に又
何処
(
どこ
)
からか
現
(
あらは
)
れた。
今度
(
こんど
)
は何と思つたか、講義の
最中
(
さいちう
)
に、突然
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
是等
(
これら
)
の隆まりにて界されたる中に
兩眼
(
りやうがん
)
と鼻と口との存するを見れば、土偶は
頭巾
(
づきん
)
の前部より面の
現
(
あらは
)
れたる形に
作
(
つく
)
られ有るが如し。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
六
箇月
(
かげつ
)
足
(
た
)
らずの
短時日
(
たんじじつ
)
に
於
(
おい
)
て
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
く
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
好結果
(
かうけつくわ
)
を
現
(
あらは
)
したと
云
(
い
)
ふことを
考
(
かんが
)
へると、
國民自體
(
こくみんじたい
)
も
非常
(
ひじやう
)
に
喜
(
よろこ
)
んで
宜
(
よ
)
いことであらうと
考
(
かんが
)
へる。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
▼ もっと見る
勿論
(
もちろん
)
、
外形
(
ぐわいけい
)
に
現
(
あらは
)
れても
何
(
なに
)
も
審
(
いぶか
)
しい
點
(
てん
)
はないが、
少
(
すこ
)
しく
私
(
わたくし
)
の
眼
(
め
)
に
異樣
(
ゐやう
)
に
覺
(
おぼ
)
えたのは、
總
(
さう
)
噸數
(
とんすう
)
一千
噸
(
とん
)
位
(
くらゐ
)
にしては
其
(
その
)
構造
(
かうざう
)
の
餘
(
あま
)
りに
堅固
(
けんご
)
らしいのと
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
これはたゞあの
埴輪
(
はにわ
)
の
家
(
いへ
)
や、そのほかの
品物
(
しなもの
)
に
現
(
あらは
)
れてゐる
家
(
いへ
)
の
形
(
かたち
)
と、
歴史
(
れきし
)
や
歌
(
うた
)
の
書物
(
しよもつ
)
に
書
(
か
)
いてあるところで
想像
(
そう/″\
)
するほかには
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
見合せ一
聲
(
せい
)
叫
(
さけ
)
んで肩先より乳の下まで一刀に切放せば茂助はウンとばかりに
其儘
(
そのまゝ
)
死
(
しゝ
)
たる處へ以前の
曲者
(
くせもの
)
石塔
(
せきたふ
)
の
蔭
(
かげ
)
より
現
(
あらは
)
れ出るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
本堂の中にと消えた若い芸者の
姿
(
すがた
)
は再び階段の下に
現
(
あらは
)
れて
仁王門
(
にわうもん
)
の
方
(
はう
)
へと、
素足
(
すあし
)
の
指先
(
ゆびさき
)
に
突掛
(
つゝか
)
けた
吾妻下駄
(
あづまげた
)
を
内輪
(
うちわ
)
に軽く踏みながら歩いて
行
(
ゆ
)
く。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
僅
(
わづか
)
な
餅
(
もち
)
はさういふことで
幾
(
いく
)
らも
減
(
へ
)
らないのに
時間
(
じかん
)
が
經
(
た
)
つて、
寒冷
(
かんれい
)
な
空氣
(
くうき
)
の
爲
(
ため
)
に
陸稻
(
をかぼ
)
の
特色
(
とくしよく
)
を
現
(
あらは
)
して
切口
(
きりくち
)
から
忽
(
たちま
)
ちに
罅割
(
ひゞわ
)
れになつて
堅
(
かた
)
く
乾燥
(
かんそう
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
爾來
(
じらい
)
日本建築
(
にほんけんちく
)
は
漸次
(
ぜんじ
)
に
進歩
(
しんぽ
)
して
堅牢
(
けんらう
)
精巧
(
せいかう
)
なものを
生
(
しやう
)
ずるに
至
(
いた
)
つたが、これは
高級建築
(
かうきふけんちく
)
の
必然的條件
(
ひつぜんてきでうけん
)
として
現
(
あらは
)
れたので、
地震
(
ぢしん
)
を
考慮
(
かうりよ
)
したためではない。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
この
帶
(
たい
)
は
日本
(
につぽん
)
の
諸高山
(
しよこうざん
)
では
大概
(
たいがい
)
山
(
やま
)
の
頂
(
いたゞ
)
きに
近
(
ちか
)
いところに
現
(
あらは
)
れてゐて、
高
(
たか
)
さは
八九千尺
(
はちくせんじやく
)
から
一萬尺
(
いちまんじやく
)
に
及
(
およ
)
んでゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
或る日の
午
(
ご
)
後
縁側
(
えんがは
)
に
坐
(
すわ
)
らせた學校友
達
(
たち
)
の一人を
寫
(
うつ
)
してみた
乾
(
かん
)
板に
遂
(
つひ
)
にうつすりとそれらしい
影像
(
えいぞう
)
が
現
(
あらは
)
れた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
一
ト
廻
(
まは
)
りして
愛
(
あい
)
ちやんが
他
(
ほか
)
の
方
(
はう
)
へ
現
(
あらは
)
れた
時
(
とき
)
に、
犬
(
いぬ
)
ころはモ一
度
(
ど
)
枝
(
えだ
)
を
目蒐
(
めが
)
けて
跳
(
と
)
びかゝり、それに
掴
(
つか
)
まらうとして
餘
(
あま
)
り
急
(
いそ
)
いだ
爲
(
た
)
め、
過
(
あやま
)
つて
筋斗返
(
とんぼがへ
)
りを
打
(
う
)
ちました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
その時いづくよりとも知らず、
緋
(
ひ
)
の
袍
(
ころも
)
をまとうた
学匠
(
がくしやう
)
が、
忽然
(
こつねん
)
と姿を
現
(
あらは
)
いて、やさしげに問ひかけたは
きりしとほろ上人伝
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
夢
(
ゆめ
)
に
一個
(
ひとり
)
の
風采
(
ふうさい
)
堂々
(
だう/\
)
たる
丈夫
(
ますらを
)
が
現
(
あらは
)
れて、自分は
石清虚
(
せきせいきよ
)
といふものである、
決
(
けつ
)
して
心配
(
しんぱい
)
なさるな、君と
別
(
わか
)
れて居るのは一年
許
(
ばかり
)
のことで、明年八月二日、
朝
(
あさ
)
早
(
はや
)
く
海岱門
(
かいたいもん
)
に
詣
(
まう
)
で
見給
(
みたま
)
へ
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
人
(
ひと
)
は
怪
(
あや
)
しがりて
病
(
やま
)
ひの
故
(
せい
)
かと
危
(
あや
)
ぶむも
有
(
あ
)
れども
母親
(
はゝおや
)
一人
(
ひとり
)
ほゝ
笑
(
ゑ
)
みては、
今
(
いま
)
にお
侠
(
きやん
)
の
本性
(
ほんしよう
)
は
現
(
あらは
)
れまする、これは
中休
(
なかやす
)
みと
子細
(
わけ
)
ありげに
言
(
い
)
はれて、
知
(
し
)
らぬ
者
(
もの
)
には
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
とも
思
(
おも
)
はれず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
下札
(
さげふだ
)
は
今
(
いま
)
誂
(
あつらへ
)
にやつてある、まだ
出来
(
でき
)
て
来
(
こ
)
んが
蝋色
(
ろいろ
)
にして
金蒔絵
(
きんまきゑ
)
で
文字
(
もじ
)
を
現
(
あらは
)
し、
裏表
(
うらおもて
)
とも
懸
(
か
)
けられるやうな
工合
(
ぐあひ
)
に、少し
気取
(
きどつ
)
て注文をしたもんぢやから、
手間
(
てま
)
が取れてまだ
出来
(
でき
)
ぬが
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
今日
(
けふ
)
を
嬉
(
うれ
)
しい、かたじけないと
思
(
おも
)
ふ
心
(
こゝろ
)
が
予
(
わし
)
と
同
(
おな
)
じに
滿腔
(
いっぱい
)
なら、しかもそれを
現
(
あらは
)
す
力
(
ちから
)
が
予
(
わし
)
よりも
多
(
おほ
)
いなら、
今日
(
けふ
)
の
出會
(
であひ
)
で
二人
(
ふたり
)
が
感
(
かん
)
ずる
此
(
この
)
夢
(
ゆめ
)
のやうな
嬉
(
うれ
)
しさを、
床
(
ゆか
)
しい
天樂
(
てんがく
)
のやうな
卿
(
そもじ
)
の
聲
(
こゑ
)
で
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
ポセードーンはこれがため
現
(
あらは
)
の救助さし
扣
(
ひか
)
へ
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
見ようつそ身に
現
(
あらは
)
れて
泣けよ恋人
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
この
頃
(
ころ
)
の
人
(
ひと
)
はすべて、あまり
自分
(
じぶん
)
の
生活
(
せいかつ
)
が
歌
(
うた
)
に
現
(
あらは
)
れるといふことを
嫌
(
きら
)
つたので、さういふふうなのを
無風流
(
ぶふうりゆう
)
だとしりぞけてゐました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
土偶
(
どぐう
)
の用は
信仰上
(
しんこうじやう
)
に
關係
(
くわんけい
)
有りと假定するも、尚ほ
實在
(
じつざい
)
の人の形を
現
(
あらは
)
したる物か、
想像上
(
そうぞうじやう
)
の神の形を示したる物かとの
疑問
(
ぎもん
)
有らん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
浴衣
(
ゆかた
)
の
後影
(
うしろかげ
)
が、
裏口
(
うらぐち
)
へ
出
(
で
)
る
所
(
ところ
)
で
消
(
き
)
へてなくなる
迄
(
まで
)
其處
(
そこ
)
に
立
(
た
)
つてゐた。それから
格子
(
かうし
)
を
開
(
あ
)
けた。
玄關
(
げんくわん
)
へは
安井
(
やすゐ
)
自身
(
じしん
)
が
現
(
あらは
)
れた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それと
同時
(
どうじ
)
に
地震波
(
ぢしんぱ
)
は
地球内部
(
ちきゆうないぶ
)
の
方向
(
ほうこう
)
にも
進行
(
しんこう
)
して
反對
(
はんたい
)
の
方面
(
ほうめん
)
に
現
(
あらは
)
れ、
場合
(
ばあひ
)
によつては
地球
(
ちきゆう
)
の
表面
(
ひようめん
)
で
反射
(
はんしや
)
して
再
(
ふたゝ
)
び
他
(
た
)
の
方面
(
ほうめん
)
に
向
(
むか
)
うのもある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
又
(
また
)
此國債
(
このこくさい
)
が一
般
(
ぱん
)
會計
(
くわいけい
)
に
年々
(
ねん/\
)
巨額
(
きよがく
)
な
國債
(
こくさい
)
を
計上
(
けいじやう
)
することから
殖
(
ふ
)
えるのであるとすると、
國
(
くに
)
の
財政
(
ざいせい
)
の
不健全
(
ふけんぜん
)
な
結果
(
けつくわ
)
が
國債
(
こくさい
)
の
不整理
(
ふせいり
)
となつて
現
(
あらは
)
れる。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
それはオウストリヤのハルスタットといふ
所
(
ところ
)
の
古墳
(
こふん
)
から
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
された
鐵器
(
てつき
)
が、よくその
特徴
(
とくちよう
)
を
現
(
あらは
)
してゐたので、さういふ
名
(
な
)
をつけたのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
其
(
そ
)
れにも
係
(
かゝは
)
らず、自分の母親のお
豊
(
とよ
)
はあまり
好
(
よ
)
くは思つてゐない
様子
(
やうす
)
で、
盆暮
(
ぼんくれ
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
もほんの義理一
遍
(
ぺん
)
らしい事を
構
(
かま
)
はず
素振
(
そぶり
)
に
現
(
あらは
)
してゐた事さへあつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
假令
(
たとひ
)
什麽
(
どんな
)
ことがあつても
面
(
まのあた
)
り
卯平
(
うへい
)
に
向
(
むか
)
つて一
言
(
ごん
)
でも
呟
(
つぶや
)
いたことがないのみでなく、
只管
(
ひたすら
)
或
(
ある
)
物
(
もの
)
を
隱蔽
(
いんぺい
)
しようとするやうな
恐怖
(
きようふ
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
現
(
あらは
)
して
居
(
ゐ
)
ながら
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
われ/\の
遠
(
とほ
)
い/\
最初
(
さいしよ
)
の
祖先
(
そせん
)
が、はじめてこの
地球上
(
ちきゆうじよう
)
に
現
(
あらは
)
れたころには、
森林
(
しんりん
)
は、そのまゝ
人間
(
にんげん
)
の
住
(
す
)
みかでもあり、また
食
(
た
)
べ
物
(
もの
)
の
出
(
で
)
どころでもありました。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
例
(
たと
)
へば
天狗
(
てんぐ
)
にしても、
印度
(
いんど
)
、
支那
(
しな
)
、
日本
(
にほん
)
皆
(
みな
)
其
(
その
)
現
(
あら
)
はし
方
(
かた
)
が
異
(
こと
)
なつて
居
(
ゐ
)
る。
龍
(
りう
)
なども、
西洋
(
せいやう
)
のドラゴンと、
印度
(
いんど
)
のナーガーと、
支那
(
しな
)
の
龍
(
りう
)
とは
非常
(
ひぜう
)
に
現
(
あらは
)
し
方
(
かた
)
が
違
(
ちが
)
ふ。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
然
(
しか
)
しただ一人久保田さんが
纎細
(
せんさい
)
緻
密
(
みつ
)
な
作品
(
さくひん
)
を書く人でありながら
球突
(
たまつき
)
ではひどく
不器用
(
ぶきよう
)
なのを
除
(
のぞ
)
けばそれぞれに
球突
(
たまつき
)
の中にも
作品
(
さくひん
)
の
感
(
かん
)
じが
現
(
あらは
)
れてくるから
面
(
おも
)
白い。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
察
(
み
)
る時は必ず其
眞僞
(
しんぎ
)
現
(
あらは
)
るゝと
宜
(
むべ
)
なる哉然れ共
萬一
(
もし
)
庸人
(
ようじん
)
の奉行となりて
強情
(
がうじやう
)
奸曲
(
かんきよく
)
の者を調べるに於てを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
加
(
くは
)
ふるに
前檣々頭
(
ぜんしやうしやうとう
)
に
一點
(
いつてん
)
の
白燈
(
はくとう
)
と、
左舷
(
さげん
)
の
紅燈
(
こうとう
)
は
見
(
み
)
えで、
右舷
(
うげん
)
に
毒蛇
(
どくじや
)
の
巨眼
(
まなこ
)
の
如
(
ごと
)
き
緑色
(
りよくしよく
)
の
舷燈
(
げんとう
)
を
現
(
あらは
)
せる
他
(
ほか
)
は、
船橋
(
せんけう
)
にも、
甲板
(
かんぱん
)
にも、
舷窓
(
げんさう
)
からも、
一個
(
いつこ
)
の
火影
(
ほかげ
)
を
見
(
み
)
せぬかの
船
(
ふね
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
日
(
ひ
)
は
暮
(
く
)
れかゝつて
雨
(
あめ
)
は
益〻
(
ます/\
)
強
(
つよ
)
くなつた。
山々
(
やま/\
)
は
悉
(
こと/″\
)
く
雲
(
くも
)
に
埋
(
うも
)
れて
僅
(
わづ
)
かに
其麓
(
そのふもと
)
を
現
(
あらは
)
すばかり。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
東京の冬は何よりも
漬
(
つ
)
け
菜
(
な
)
の茎の色に
現
(
あらは
)
れてゐる。殊に
場末
(
ばすゑ
)
の町々では。
都会で
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ヂュリエット
又
(
また
)
階上
(
かいぢゃう
)
に
現
(
あらは
)
れて、
窃
(
そっ
)
と
口笛
(
くちぶえ
)
を
鳴
(
な
)
らす。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
さうして、
神樣
(
かみさま
)
の
言葉
(
ことば
)
すらも、やはり、
歌
(
うた
)
で
現
(
あらは
)
されることになりました。それは
大方
(
おほかた
)
、
三
(
みつ
)
つの
句
(
く
)
の
形
(
かたち
)
になつたものらしく
考
(
かんが
)
へられます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
それがぱく/\
開
(
ひら
)
いたり
閉
(
と
)
ぢたりするので、
偶
(
たま/\
)
これに
陷
(
おちい
)
つた
人畜
(
じんちく
)
は
忽
(
たちま
)
ち
見
(
み
)
えなくなり、
再
(
ふたゝ
)
びその
姿
(
すがた
)
を
現
(
あらは
)
すことは
出來
(
でき
)
なかつた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
中央
(
ちうあう
)
及
(
および
)
地方
(
ちはう
)
の
財政
(
ざいせい
)
の
整理緊縮
(
せいりきんしゆく
)
、
國債
(
こくさい
)
の
整理
(
せいり
)
、
國民
(
こくみん
)
の
消費節約
(
せうひせつやく
)
とが
相俟
(
あひま
)
つて
其效果
(
そのかうくわ
)
が
最
(
もつと
)
も
能
(
よ
)
く
國際貸借
(
こくさいたいしやく
)
の
上
(
うへ
)
に
現
(
あらは
)
れたのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
代助は
此前
(
このまへ
)
平岡の訪問を受けてから、
心待
(
こゝろまち
)
に、
後
(
あと
)
から三千代の
来
(
く
)
るのを
待
(
ま
)
つてゐた。けれども、
平岡
(
ひらをか
)
の
言葉
(
ことば
)
は
遂
(
つい
)
に事実として
現
(
あらは
)
れて
来
(
こ
)
なかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして
日本
(
につぽん
)
は
歴史
(
れきし
)
のある
時代
(
じだい
)
にはひつて、われ/\の
祖先
(
そせん
)
の
遺
(
のこ
)
した
品物
(
しなもの
)
が、だん/\と
現
(
あらは
)
れて
來
(
く
)
るのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
山麓
(
さんろく
)
から
頂上
(
ちようじよう
)
までの
間
(
あひだ
)
にいろ/\
模樣
(
もよう
)
の
變
(
かは
)
つた
幾
(
いく
)
つかの
森林帶
(
しんりんたい
)
がかさなつてゐるわけです このように
土地
(
とち
)
の
高低
(
こうてい
)
によつて
現
(
あらは
)
れる
森林帶
(
しんりんたい
)
のことを『
垂直的森林帶
(
すいちよくてきしんりんたい
)
』
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
其
(
その
)
扱
(
こ
)
きあげられた
肩
(
かた
)
は
衣物
(
きもの
)
の
皴
(
しわ
)
で
少
(
すこ
)
し
張
(
は
)
つて
身體
(
からだ
)
を
確乎
(
しつか
)
とさせて
見
(
み
)
せる。
現
(
あらは
)
れた
腕
(
うで
)
には
紺
(
こん
)
の
手刺
(
てさし
)
が
穿
(
うが
)
たれてある。
漸
(
やうや
)
く
暑
(
あつ
)
い
日
(
ひ
)
を
厭
(
いと
)
うておつぎは
白
(
しろ
)
い
菅笠
(
すげがさ
)
を
戴
(
いたゞ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
球
(
たま
)
の
突
(
つ
)
き
振
(
ふり
)
に
作品
(
さくひん
)
の
感
(
かん
)
じが
現
(
あらは
)
れるといへば、
實
(
じつ
)
に
私
(
わたし
)
にとつて
忘
(
わす
)
れ
難
(
かた
)
いのは亡き岩野泡鳴さんだつた。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
彼女が
靴足袋
(
くつたび
)
したる両足をば膝の上までも
現
(
あらは
)
し、其の片足を片膝の上に組み載せ、
下衣
(
したぎ
)
の胸ひろく、乳を見せたる半身を
後
(
うしろ
)
に
反
(
そら
)
し、あらはなる腕を上げて両手に後頭部を支へ
夜あるき
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
晃々
(
くわう/\
)
とさし
昇
(
のぼ
)
り最早夜の
亥刻
(
よつ
)
時分共思ふ頃
良
(
やゝ
)
原中
(
はらなか
)
まで來りしに最前より待設けたる雲助共松の
蔭
(
かげ
)
より前後左右に
破落々々
(
ばら/\
)
と
現
(
あらは
)
れ出でヤイ/\
小童子
(
こわつぱ
)
待
(
まて
)
先刻
(
さつき
)
松の尾の酒屋では
能
(
よう
)
も/\我等を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
爾來
(
じらい
)
地震
(
ぢしん
)
の
記事
(
きじ
)
は、かなり
詳細
(
せうさい
)
に
文献
(
ぶんけん
)
に
現
(
あらは
)
れてをり、その
慘害
(
さんがい
)
の
状
(
じやう
)
も
想像
(
さうざう
)
されるが、これを
建築發達史
(
けんちくはつたつし
)
から
見
(
み
)
て、
地震
(
ぢしん
)
のために
如何
(
いか
)
なる
程度
(
ていど
)
において、
構造上
(
こうざうぜう
)
に
考慮
(
かうりよ
)
が
加
(
くは
)
へられたかは
疑問
(
ぎもん
)
である。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
とかうする程に、
再
(
ふたたび
)
火の前に群つた人々が、一度にどつとどよめくかと見れば、髪をふり乱いた「ろおれんぞ」が、もろ手に幼子をかい抱いて、乱れとぶ焔の中から、
天
(
あま
)
くだるやうに姿を
現
(
あらは
)
いた。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ロミオとヂュリエットと
樓上
(
ろうじゃう
)
の
窓口
(
まどぐち
)
に
現
(
あらは
)
るゝ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
現
常用漢字
小5
部首:⽟
11画
“現”を含む語句
現象
現金
現世
現実
現在
現場
表現
現身
出現
顕現
現状
夢現
現今
現代
現實
隠現
実現
自然現象
現神
言現
...