“詳細”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くわし27.3%
しょうさい18.2%
しようさい9.1%
くはしく4.5%
くは4.5%
くはし4.5%
くわ4.5%
くわしゅ4.5%
こまか4.5%
しやうさい4.5%
せうさい4.5%
つまびらか4.5%
デテール4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……いずれ詳細くわしくは後から云うがラブアン島の沖合まで僕らの船が来た時にだね、突然島蔭から現われて発砲しかけた船がある。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
瞬間、彼はけがれた。——その後もっとひどいことがあった。ほとんど昏迷こんめいの域にあったので、詳細しょうさいの記憶はない。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
列席れつせき各員かくいん著者ちよしや簡單かんたん演述えんじゆつした大地震だいぢしん前徴ぜんちようにつきさら詳細しようさい説明せつめいもとめられ、すこぶ滿足まんぞくてい見受みうけた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
委く承知なされぬ故なり兎角とかくに知ぬ事は疑心の發るもの然ば拙僧せつそう詳細くはしく認めて御目に掛んと筆を取出とりいだし佐州相川郡尾島村淨覺院門前に捨子すてごに成せられしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
僕は今此港の光景を詳細くはしく説くことは出來ないが、其夜僕の眼に映つて今日尚ほあり/\と思ひ浮べることの出來る丈を言ふと
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
拙者せつしやふるくから此石とは馴染なじみなので、この石の事なら詳細くはししつて居るのじや、そもそも此石には九十二のあながある、其中のおほきあなの中にはいつゝ堂宇だうゝがある
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それで私は、その関係を、出来るだけ詳細くわしく話しました。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
なぜと申すに貴殿においてはこの地へ参ったのは今回が最初。しかるにそれがしはこの土地へはこれまで幾度となく来ているのでござるよ。したがって地の利には詳細くわしゅうござる。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「僕が夢中になるだけ、先方むこう益々ますます冷てしまう。しまいには僕を見るもイヤだという風になったのです。」そして大友は種々と詳細こまか談話はなしをして、自分がどれほどその女から侮辱せられたかを語った。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それはそれとして、今夜の出來事の詳細しやうさいを知つてゐる者が私以外にはあなたきりだつたのは幸ひだつた。あなたはお喋舌しやべりぢやない、これに就いては一言も云はぬことにして下さい。
爾來じらい地震ぢしん記事きじは、かなり詳細せうさい文献ぶんけんあらはれてをり、その慘害さんがいじやう想像さうざうされるが、これを建築發達史けんちくはつたつしからて、地震ぢしんのために如何いかなる程度ていどにおいて、構造上こうざうぜう考慮かうりよくはへられたかは疑問ぎもんである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
話の間だがちょッとここで忍藻の性質や身の上がやや詳細つまびらかに述べられなくてはならない。実に忍藻はこの老女の実子で、父親は秩父民部とて前回武蔵野を旅行していた旅人の中の年を取った方だ。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
時とすると、奇怪な場面が描き出されるが、この場合、夢の状況や過程全体が、場面の内容を充実さす意味で芸術的にぴったり合った、きわめて微細な、しかも奇想天外的な詳細デテールを持っている。