『罪と罰』
七月の初め、方図もなく暑い時分の夕方近く、一人の青年が、借家人からまた借りしているS横町の小部屋から通りへ出て、なんとなく思い切り悪そうにのろのろと、K橋の方へ足を向けた。 青年はうまく階段でおかみと出くわさないで済んだ。彼の小部屋は、高い …
著者 | フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー |
翻訳者 | 米川正夫 |
ジャンル | 文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語 |
初出 | 「ドストイエフスキイ全集 第五巻」三笠書房、1935(昭和10)年1月20日発行 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約21時間49分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約36時間21分(300文字/分) |