“灯明”のいろいろな読み方と例文
旧字:燈明
読み方割合
とうみょう50.0%
あかり20.8%
あか4.2%
あかし4.2%
とうみやう4.2%
ともしび4.2%
ひあか4.2%
ほあか4.2%
みあかし4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長造が席につくと、神棚かみだなにパッと灯明とうみょうがついて、皆が「お芽出めでとうございます」「お父さん、お芽出とう」と、四方から声が懸った。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
別荘の日本間には、どこの座敷にも灯明あかりがはいっていた。が、そこには客のすがたはなかった。噪音を辿たどって、トム公は洋館の窓から客間サロンをのぞいてみた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白足袋しろたびすべりそうな廊下、酔いでもさますふうをよそおいながら母屋おもやのほうをうかがってゆくと、その目の前へ、すだれのような灯明あかりのしまがゆらゆらとうごいて。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「今ごろお出でになろうとは存じませんので、一人で仏壇にお灯明あかしをあげていたところでした。さあ、どうぞこちらへおはいりくださいませ」
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
どのお寺も黄色の旗と常緑樹ときはぎの門とで、外部を飾り、その内部の壮厳さうごんは有らゆる美をつくして、いろんな法衣はふえの坊さんと参拝者と香煙と灯明とうみやうとで満ちて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
と是から盥へ水を汲んで持って来てくれましたから足を洗って奥へ通りまして、重助は仏壇へ灯明ともしびけて線香を立て
土間の戸が二方とも開けられてあつて、外の通りをお祭の晩の賑やかな灯明ひあかりが思はれる程、沢山の人々は手に手に提灯を持つて走つて行くのでした。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
小屏風こびょうぶのかげに、銀のらしをつけた切燈台きりとうだいが、まめほどな灯明ほあかりを立てていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
片隅には灯明みあかしが一つ大きからぬ聖像の前で燃えている。全体が中々こざっぱりとしてい、家具も、床も、つやの出るほどふきこまれて、何もかもてらてら光っている。