“みあかし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミアカシ
語句割合
御灯22.4%
燈明10.2%
御明10.2%
御燈明10.2%
御燈8.2%
神灯8.2%
神燈6.1%
御灯明4.1%
燈火4.1%
聖燭2.0%
仏灯2.0%
御明灯2.0%
御燈火2.0%
御神灯2.0%
御神燈2.0%
灯明2.0%
聖燈2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何処からか吹きこんだ朝山おろしに、御灯みあかしが消えたのである。当麻語部たぎまかたりうばも、薄闇にうずくまって居るのであろう。姫は再、この老女の事を忘れていた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
洞窟の中には、燈明みあかしを前に一人の隠者がぽつねんと、聖書から眼も離さずに坐つてゐた。彼がこの洞窟に蟄居してから、もう長い年月が経つた。
父親ちゝおや佛壇ぶつだん御明みあかしてんずるに、母親はゝおやは、財布さいふひもゆはへながら、けてこれ懷中ふところれさせる、女中ぢよちうがシヨオルをきせかける、となり女房にようばうが、いそいで腕車くるま仕立したてく、とかうするうち
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
宮柱太しく立てる神殿いと広くきよらなるに、此方こなたより彼方かなた二行ふたつらともしつらねたる御燈明みあかしの奥深く見えたる、祝詞の声のほがらかに澄みて聞えたる、胆にこたえ身にみて有りがたく覚えぬ。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
炉を焚くことの少い此地方では、地下ぢげの百姓は夜は真暗な中で、寝たり坐つたりしてゐるのだ。でもこゝには、本尊が祀つてあつた。夜を守つて、仏の前で起き明す為には、御燈みあかしを照した。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
何時いついいつけたものか、他の若い神官たちは皆去っていた。ふたりの前には、榊葉と神灯みあかしと神殿の奥の御鏡しかなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高櫓たかやぐら神燈みあかしの下で竜之助は、犬を呼んで物を言う。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「御神前の御灯明みあかしをかがやかし、御榊おさかきささげなさい。道場にて、この者と、用事あるによって、人払いをいたすがよい」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
よろこびをまをさむため、神棚かみだな燈火みあかしてんじようとしてつたちゝが、のまゝいろをかへて立窘たちすくんだ。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
聖燭みあかしへむわがねがひ
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
高榮たかはえめぐる聖燭みあかし
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
そこには、戸外おもての大地をいている大夏たいかの太陽にも劣りのないさかん仏灯みあかし赫々かっかくと燃えていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神には、御明灯みあかしを、仏には香を、ただ一心に念じているより他にない女であり、一室の悩みであった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——そうだ、良人が仏と一体な心になるなら、自分も仏と一体にならなければならない。良人がおおきくなってゆくのに、自分が取り残されてはならない」持仏堂の御燈火みあかしの油を見まわって、彼女は
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御神灯みあかしをともし、神酒みきを奉りもう一人の神官と二人して、のりとをあげた。そして牛若の頭上に烏帽子えぼしを与えた。その紐も、神官がむすんでくれた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ということを御神燈みあかしに立てて、一種の六方者むほうもの道場を世帯としているのだった。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
片隅には灯明みあかしが一つ大きからぬ聖像の前で燃えている。全体が中々こざっぱりとしてい、家具も、床も、つやの出るほどふきこまれて、何もかもてらてら光っている。