“姥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うば77.8%
ばあ6.3%
ウバ4.8%
おうな4.8%
ばば3.2%
おばば1.6%
おんば1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
酒は刀自とじの管理に属し、これをかもす者もまたうばであったことを考えると、彼らの手で分配するのが正式であったことはうなずかれる。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
むかし王羲之わうぎし蕺山しふざんといふところに住んでゐた頃、近所に団扇売うちはうりばあさんがゐた。六角の団扇で一寸洒落た恰好をしてゐた。
だが、さう言ふ物語りはあつても、それは唯、此里の語部カタリベウバの口に、さう傳へられてゐる、と言ふに過ぎぬフル物語りであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
西洋画写生の法を浮世絵の人物に施してよく成功せる点はむしろ北斎の上に出づといふも過賞にあらず(浅草観音堂内奉納の絵額に一ツ家のおうなの図あり)
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ある年の秋の事とか、中将微服して山里にり暮らし、ばばひとり住む山小屋に渋茶一わん所望しけるに、ばばつくづくと中将の様子を見て
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
おばば、あぶない、逃げな、あぶない! ……盲人めくらが……竹の杖で……凄い腕だ! ……そいつが来るのだ! おばば
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「こりゃ、何よ、何だぜ、あのう、おらが嫁さんにろうと思って、おんばが店で買って来たんで、うまそうだから、しょこなめたい。たった一ツだな。みんな嫁さんに遣るんだぜ。」
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)