“うば”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウバ
語句割合
乳母46.5%
29.1%
14.7%
3.3%
1.5%
保姆1.5%
1.5%
乳婆0.6%
乳媼0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
えゝも、乳母うばめは跛足ちんばぢゃ! こひ使者つかひには思念おもひをこそ、思念おもひのこよるかげ遠山蔭とほやまかげ追退おひのける旭光あさひはやさよりも十ばいはやいといふ。
なにをとこころすなぞは、あなたがたおもつてゐるやうに、たいしたことではありません。どうせをんなうばふとなれば、かならずをとこころされるのです。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
鬼火のうばはこわれた戒壇を、口惜くやしそうな眼で睨みながら、その横に気抜けして地面へ坐り、バカのようになっている範覚へ云った。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
足本國の外をまざる我徒ともがらに至りては、只だその瑰偉くわいゐ珍奇なるがために魂をうばはれぬれば、今たその髣髴はうふつをだに語ることを得ざるならん。
宇平の姉りよは叔母婿原田方に引き取られてから、墓参の時などには、しきみを売るうばの世間話にも耳を傾けて、敵のありかを聞き出そうとしていたが、いつかいみも明けた。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ある朝、二人が寝すごしたところで、女の保姆うばが来た。保姆はそれを見るとその足で判官に知らせに行った。
荷花公主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
六畳敷ほどもある大きな島台をすえつけ、その上に猿若町さるわかまちの役者を翁とうばに扮装させて立たせ、岩木は本物の蓬莱石ほうらいいし
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
と彼は乳婆うばを押しやりながら、真面目な口調になって
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
つてもつ乳媼うばをして妹妃まいひせしむ。嬌嫉けうしつごとく、のゝしつていはく、えゝうどうしようねと、やまひえたりとふ。あへせつあることなし、われくのみ。
聞きたるまゝ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「その方は、今、山うばに逢ったな、そのために生命があぶない、どうした、わけを云え」
山姑の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
うば捨てん湯婆たんぽかんせ星月夜
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
体仁早世さうせいましては、皇子みこ五四重仁しげひとこそ国しらすべきものをと、われも人も思ひをりしに、五五美福門院びふくもんゐんねたみ五六さへられて、四の宮の五七雅仁まさひとうばはれしは深きうらみにあらずや。