“跛足”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びっこ58.1%
びつこ30.2%
ちんば8.1%
リンピイ1.2%
はそく1.2%
チンバ1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
跛足びっこをひきながら金造の家へ転げ込んで、疵を洗って手当てをして、その晩はともかくも寝てしまったが、明くる朝になると疵口がいよいよ痛む。
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「髷切りの曲者は、お武家でございますよ、——立派なお武家で、四十五六にもなりますか、背の低い、少し跛足びっこですが、恐ろしい体術でございます」
ここで道庵先生が、野郎の方は少々跛足びっこになると言ったのはもちろん米友のことで、眼の方は難物だというのはたぶん机竜之助のことでありましょう。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「至つて丈夫でしたが、唯、二三年前から輕い中風の氣味で、左の腕と足が重いやうだと申し、氣をつけて見ると、少し跛足びつこを引いて居りました」
棺の後ろには位牌を持つた跛足びつこの哲が、力三とお末とのはき古した足駄をはいて、ひよこり/\と高くなり低くなりして歩いて行くのがよく見えた。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
マラソン競走の優勝者、仏蘭西フランス領アルジェリイ生れのエルアフイは少しばかり跛足びつこを引きながら地下室の浴場に入つた。
亜剌比亜人エルアフイ (新字旧仮名) / 犬養健(著)
娘お糸、——十九年間手鹽にかけて輝くばかりに美しく育てた一人娘お糸の命を救ふ爲には、與次郎はもう跛足ちんばなんかの眞似をして居られなかつたのです。
昌作は聞かぬ振をして、『英吉利イギリスの詩人にポープといふ人が有つた。その詩人は、佝僂せむし跛足ちんばだつたさうだ。人物の大小は体に関らないサ。』と、三文雑誌ででも読んだらしい事を豪さうに喋る。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
えゝも、乳母うばめは跛足ちんばぢゃ! こひ使者つかひには思念おもひをこそ、思念おもひのこよるかげ遠山蔭とほやまかげ追退おひのける旭光あさひはやさよりも十ばいはやいといふ。
リンピイは海から来た男で、そしてPIMPだった——あとで解る——それはいいが、ついうっかりしてるうちに僕もき込まれて、その跛足リンピイリンプの助手みたいな仕事をしなければならないことになった。
すると跛足リンピイリンプ——これはあとから酒場で自己紹介し合って判ったのだが、男は、Limpy Limp なる呼名よびなに自発的に返事して、つまりびっこだった——は、ここで一そう、ぴょこんと僕の胸へ飛びつくように現れて、それから、もう一度手を伸ばした。
もっとも、ときどき五時の決勝になってひねったことを言い出す解らねえ胡桃クラムズイ・ナッツも飛びだしたけれど、そんなのは大概自治的に客のあいだで押さえつけたし、すこし騒ぎが大きくなると、マルガリイダの眼くばせ一つで、跛足リンピイリンプが大見得を切って例外なく綺麗に取っちめていた。
われはもとより譬喩ひゆ跛足はそくになり易きを知れば、こゝに持藥劇藥の事を論ぜず。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
跛足チンバを罵る時にも、同様「ち※ば/\。どち※ば」と謡ふ。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)