“樒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しきみ93.2%
しきび4.1%
はな1.4%
シキミ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
し鴉片の煙の匂に近い匂を求めるとすれば、それは人気のない墓地の隅に寺男か何かの掃き集めたしきみの葉を焚いてゐる匂であらう。
鴉片 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
日曜日の朝、かれはしきびと山吹とを持って出かけた。庫裡くり手桶ておけを借りて、水をくんで、手ずから下げて裏へ回った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
立去り我が家へ歸りかみいのりしこともむだとも成しとて夫より只管ひたすら菩提ぼだいとふらはんと思ひはなを供へ香をたいて只々一途に後生を願うてゐる所に其夜丑刻やつどき頃と思ふ折しも表の戸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
地上に立てた所謂一本薄ヒトモトスヽキ(郷土研究二の四)、さては川戸のさゝら荻にも、榊葉サカキバにも、木綿ユフしでにも、シキミの一つ花(一本花とも)の類にも惹かれよつたであらうが
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)