“庫裡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くり97.8%
あれ0.7%
こり0.7%
クリ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お小姓は静かに立上って庫裡くりの方に退くと、死ぬほど恥ずかしがったお由利は、かれたもののように起って、その後を追うのです。
銭形平次捕物控:239 群盗 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「久しぶりじゃ、ちと庫裡あれへ。——渋茶なと進ぜよう。」
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何時いつまでつてゐても音沙汰おとさたがないので、宗助そうすけ不思議ふしぎおもひをして、また庫裡こりもんはう引返ひきかへした。すると石段いしだんしたから剃立そりたてあたまあをひからしたばうさんがあがつてた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
万法蔵院の香殿・講堂・塔婆・楼閣・山門・僧房・庫裡クリコトゴトく金に、朱に、青に、昼よりイチジルく見え、ミヅカら光りを発して居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)